研究課題/領域番号 |
63480084
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
畜産化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
川島 良治 京都大学, 農学部, 教授 (50026382)
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研究分担者 |
矢野 史子 京都大学, 農学部, 助手 (30101249)
石田 直彦 京都大学, 農学部, 助手 (00026593)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | めん羊 / Ca / P / Mg / 消化管 / 吸収 / 潅流試験 / リン(P) / 飼料の物理的形態 / 唾液 / 飼料摂取量 |
研究概要 |
反芻家畜におけるCa、P、Mgの消化管からの吸収像および吸収率を、めん羊を用いて検討した。 Pは十二指腸以前で分泌を示したが、その量は、濃厚飼料:粗飼料比、飼料給与量、飼料の物理的形態によって異なり、この分泌が唾液経由であることが推察された。十二指腸を流れるP量は、摂取量の2〜6倍で、飼料摂取量、飼料の物理的形態、さらには動物のP栄養状態によって大きく変化した。そのため十二指腸以降でのP吸収像は、摂取量と糞排泄量から得られるみかけの吸収像とは異なるものであった。十二指腸以降でのP吸収量は、唾液経由のP分泌量にほぼ見合う量であったが、吸収効率は60〜87%となった。これはPの摂取量など、動物のP栄養状態と関係が深いようであった。Pの吸収の主要な部位は小腸前半部で、大腸からの吸収は少なかった。また、小腸上部でのPの吸収には、内容物(液)の流速、P濃度、pHなどが大きく影響することが認められた。 Caは濃厚飼料多給時には、十二指腸以前での吸収も認められたが、粗飼料多給時には摂取量の1〜2倍の分泌を示し、これも唾液経由であると考えられた。唾液経由のCa分泌が多いと小腸での吸収量や吸収効率が高くても、内因性分泌Ca量に及ばず、Ca出納が負になる傾向が認められた。 Mgは濃厚飼料多給時には、十二指腸以前での吸収が認められた。粗飼料多給時には唾液経由の分泌もあったが、十二指腸以前での吸収を示した。但し、十二指腸以前での吸収をのがれたMgは小腸で吸収された。 反芻家畜の消化管からのCa、Mg吸収に及ぼす諸要因についての研究は現在遂行中あるが、まだ充分な結果を得ていない。モデル数式の作成は研究成果がそろった上で行う予定である。
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