研究課題/領域番号 |
63480094
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 酪農学園大学 |
研究代表者 |
高橋 清志 酪農学園大学, 酪農学部, 教授 (90048108)
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研究分担者 |
黒沢 隆 酪農学園大学, 酪農学部, 講師 (70137412)
桐沢 力雄 酪農学園大学, 酪農学部, 講師 (70153252)
小沼 操 北海道大学, 獣医学部, 教授 (70109510)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1989年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1988年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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キーワード | 牛 / Theileria sergenti感染 / スポロゾイド合成ワクチン / メロゾイト合成ワクチン / 抗イデオタイプワクチン / 細胞性免疫 / スポロゾイト合成ワクチン / 牛のタイレリア原虫感染の予防 / DNAプローブ / コバルト照射による弱毒化 / メロゾイトのモノクローナル抗体 / スポロゾイトのモノクローナル抗体 |
研究概要 |
1.スポロゾイト(SP)合成ワクチン。SPの精製法について検討を進めたが、実験に使用できる十分な量が得られなかった。予備試験として、得られたSPに対する抗血清を作製して、メロゾイト(Mz)と抗原性を比較した。その結果SPの主要抗原蛋白は78と74KD、Mzは42と32KDであり、これらの抗原はSPとMzの両方の抗血清と反応することから共通抗原と考えられた。そこでMzに対して感染防御能を持つ32KDのMz抗原を認識するモノクロ-ナル抗体(MAb)を3頭の子牛に時期を変えて投与し、SP攻撃による感染防御試験を実施した。その結果、Mz寄生赤血球の発現と寄生率のピ-クが対照牛に比較して遅れる傾向がみられ、臨床症状も軽減されることが明らかとなった。しかしこのMAbはSPに対する抑制効果は認められず、今後もSPを中和するMAbの作出を続ける予定である。 2.メロゾイト合成ワクチン。MzのMAb(32KD)はMzの増殖をほぼ完全に阻止できたので、Mzに対する合成ワクチンの作製を進め現在までにCDNAライブラリ-を作製した。BabesiaやPlasmodium原虫のように抗原性の変異を起こし、株間で抗原性が著しく異っているとこのワクチンは無効と考えられる。そこで株間のantigen diversityを検討するためにMzのDNAプロ-ブを作製した。 3.抗イデオタイプワクチン。MzのMAbパラト-プに対するモノクロ-ナル抗イデオタイプ抗体が22株得られた。この抗体の免疫グロブリンサブクラスはIgG_1であった。IFAによるinternal imageの検出を試みたところ3株に特異蛍光を認めた。これを牛に投与するとMz抗体が誘導された。 4.T.sergenti実験感染牛の細胞性免疫応答。原虫血症がピ-クになる前にMφの活性が一過性に上昇し、原虫血症のピ-クに一致してT-cellの分裂・増殖が促進され、遅れてNK活性が上昇した。T-cellから放出されるリンオカインによるMφの活性が発症阻止の主体と考えられた。
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