研究課題/領域番号 |
63480107
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 東北大学 (1989) 九州大学 (1988) |
研究代表者 |
赤池 紀生 東北大学, 医学部, 教授 (30040182)
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研究分担者 |
小山 保夫 東北大学, 医学部, 助手 (80214229)
中江 俊夫 東北大学, 医学部, 助手 (20155659)
津田 泰夫 九州大学, 医学部, 助手 (20036495)
池本 清海 九州大学, 医学部, 講師 (90091272)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1989年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1988年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | ラット / 視床下部腹内側核 / 単離ニュ-ロン / グリシン / Cl^-応答 / ストリキニ-ネ / NMDA / T型Caチャネル / 視床下部腹内側角 / 孤束核 / 脊随後角 / N-メチル-D-アスパラギン酸 / 単離ニューロン / Cl応答 / 用量反応曲線 / 交叉脱感作 / ストリキニーネ |
研究概要 |
幼若ならびに成熟ラットの視床下部腹内側核(VMH)よりニュ-ロンを単離し、細胞内淮流と外液瞬時交換法を用いてグリシンで賦活されるイオン電流の薬理学的性質やKineticsを膜電位固定下にて調べた。グリシンで惹起されたイオン電流はCl^-の平衡電位(ECl)で逆転し、外液Cl^-の10倍の変化に対して53mVの平衡電位の移行がみられた。グリシンで惹起されたCl^-電流の用量反応曲線において、Kd値は9×10^<-5>MでHill係数は1.8であった。グリシンで惹起されるイオン電流はー50mVより過分極側で強い膜電位依存性を示し、ー110mV以上の過分極ではコンダクタンスの増加は起らなかった。グリシン応答の活性・不活性化相ともに2つの指数関数の和でフィットされ、またグリシン濃度の増加で減少した。ストリキニ-ネとピクロトキシンによってグリシン応答は非競合的に抑制された。αとβアミノ酸の応答はストリキニ-ネで選択的に抑制されたがビククリン、ピクロトキシンやタウリンの拮抗剤TAGによっては影響されなかった。すなわち、αとβのアミノ酸類は同じグリシン受容器を賦活する。VMHニュ-トロンのT型CaチャネルのCa拮抗薬に対する性質は末梢のそれとは大きく異なる。小脳より単離してプルキンエ細胞のGABA応答の発現機序についても検討を行ない、中枢神経ニュ-ロンのGABA受容器の特性もあわせて解明した。単離孤束核ニュ-ロンにおいて、ストリキニ-ネ非感受性のグリシン受容器がNMDA受容器の活性化に関与し、NMDA受容器の脱感作相には影響を与えないことも明らかとなった。
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