研究課題/領域番号 |
63480114
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境生理学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
土居 勝彦 山形大学, 医学部, 教授 (20002222)
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研究分担者 |
加川 朋子 山形大学, 医学部, 教務職員 (20160971)
松山 清治 山形大学, 医学部, 助手 (40209664)
澁谷 泉 山形大学, 医学部, 助手 (50162649)
内田 勝雄 山形大学, 医学部, 助手 (00134114)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1990年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1989年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1988年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | 心筋細胞 / アシド-シス / 細胞内pH / 細胞内カルシウム / Na / H交換機構 / Ca交換機構 / 虚血 / 酸素拡散速度係数 / Hypoxia / 心筋細胞膜 / ミトコンドリア膜 / O^2拡散速度係数 / 細胞内pH,Ca^<++>濃度同時測定 / Ca^<++>感受性色素Fura2 / Na@H交換輸送系 / Na@Ca交換輸送系 / 単離心筋細胞 / pH感受性色素(BCECF-AM) / アシドーシス / ミオグロビン / CO_2,O_2拡散速度 / 細胞内Ca^<++> / 顕微測光システム |
研究概要 |
pHとCaの同時測定法が確立されて以下の成果が得られた。 (1)アシド-シス時では細胞内Ca濃度が上昇することがわかった。即ち、細胞内のpHをNH4Cl投与、続いてwash outにより低下させるとCa濃度が昇した。一方、細胞外pHを下げても同様に細胞内Ca濃度が上昇した。pHの低下の程度(細胞内も外も)とCaの上昇との間には有意な正の相関が認められた。 (2)(1)の現象はNa/HとNa/Caの両交換機構が連動して働いた結果によるものと思われる。何故なら、Na/H交換機構を抑制する薬物アミロライドを投与すると、pHを下げてもCaの上昇がみられなくなるからである。 (3)以上の実験は、収縮をしていない安静時での細胞の結果であるが、電気刺激して単収縮をしている細胞でも本質的に同様の結果が得られた。 (4)以上の結果からアシド-シス時では、従来の報告と異なり、むしろ収縮が増強されることを示す。 (5)代謝抑制剤IAA(解糖系を抑制)とNaCN(電子伝達系を抑制)投与すると、予想通り酸素消費量は、低下するが、その時、細胞内pHは低下し、Ca濃度は上昇した。しかし、正常時ではpHがNa/H交換でやがて回復して来るが、代謝抑制時ではpHは低下したままである。即ちNa/Hが働かなくなることが示された。 (6)細胞膜の脂質部分にとりかこまれるPyrene butyric acid (PBA)を用て、膜での酸素拡散速度係数(Do2)を求める方法の開発をした。 (7)CO2の拡散係数についても方法を開発した。 (8)その方法を用いて、虚血にした心臓の単一分離細胞の膜、ならびにミトコンドリ膜でのDo2を測定したところ、細胞膜のDo2は虚血、ならびに再潅流で低下することを見出した。
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