研究課題/領域番号 |
63480150
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細菌学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
加藤 巌 千葉大学, 医学部, 教授 (40012702)
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研究分担者 |
神尾 好是 東北大学, 農学部, 助教授 (00109175)
盛永 直子 千葉大学, 医学部, 助手 (20092108)
野田 公俊 千葉大学, 医学部, 助教授 (60164703)
畝本 力 千葉大学, 薬学部, 教授 (30089601)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1989年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1988年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 黄色ブドウ球菌 / α毒素 / ロイコシジンS及びF成分 / ホスホリパ-ゼA_2 / ホスホリパ-ゼC / ADPリボシル転移酵素 / GTP結合蛋白質 / ヒト前骨髄性白血病HL-60細胞 / ブドウ球菌α毒素 / ロイコシジンS成分 / ロイコシジンF成分 / ホスホリバーゼA_2 / ホスホリパーゼC / ホスファチジルコリン / ホスファチジルイノシトール / NAD |
研究概要 |
1.黄色ブドウ球菌Wood46株及びV8株を10l単位で大量培養し、加藤らの精製法によってα毒素とロイコシジンS及びF成分を精製した。 2.ブドウ球菌α毒素はウサギ赤血球膜あるいはウサギ多核白血球(好中球膜に吸着すると直ちに膜内ホスホリパ-ゼA_2活性とイノシト-ルリン脂質代謝系ホスホリパ-ゼC活性を亢進した。これらの酵素活性はNADとGTPを添加すると相加的に酵素活性が亢進した。 3.ブドウ球菌ロイコシジンS成分はウサギ好中球膜ホスホリパ-ゼA_2活性を亢進させ、ロイコシジンF成分は好中球膜イノシト-ルリン脂質代謝系ホスホリパ-ゼC活性を亢進した。この場合も反応系にNADとGTPを加えると相加的に両酵素活性が増加した。 4.ブドウ球菌α毒素ロイコシジンS及びF成分はウサギ好中球膜(100μg蛋白質)と(^<32>P)-NADを37℃で保温、経時的に反応液をとり出し、5%トリクロル錯酸で反応を停止、遠心沈渣をSDSで処理した。SDSポリアクリル・スラブ電気泳動法によって膜蛋白分子を分離してオ-トラジオグラフィによってADPリボシル化された蛋白質をしらべた。その結果、α毒素、ロイコシジンS及びF成分は、夫々ADPリボシル転移酵素活性をもっており、α毒素とロイコシジンS成分はGTP結合膜蛋白質の分子量37Kを夫々、ADPリボシル化して膜ホスホリパ-ゼA_2を活性化した。又、α毒素とロイコシジンF成分はGTP結合蛋白質(分子量41K)を夫々ADPリボシル化して膜イソシト-ルリン脂質系ホスホリパ-ゼC活性を亢進させる新知見を得た。 5.ヒト前骨髄性白血病HL-60細胞をTPAで処理して経時的にロイコシジンに対する感受性をしらべるとTPA処理によって次第に感受性が減少して6時間で最も耐性になり、24時間後には親株により感受性が増加することが分った。イノシト-ルリン脂質代謝も6時間後に亢進した。
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