研究課題/領域番号 |
63480165
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
田村 昇 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (90076977)
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研究分担者 |
藤田 禎三 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (20134223)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1990年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1989年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1988年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 補体制御因子 / C3転換酵素 / DAF / C4NeF / C3NeF / homologous restriction factor / C8 / C9 / C8結合蛋白 / C9結合蛋白 / Raji細胞 / 抗DAF単クローン性抗体 |
研究概要 |
DAFは細胞膜上に正常に存在する70kDaの補体系制御因子であるが、本因子については、(1)古典経路および第二経路のC3転換酵素の解離失活を促進することによって、補体の反応を阻止すること、(2)赤血球のみならず有核細胞上にも存在とて同じ作用を示すこと、(3)DAFを欠損している発作性夜間血色素尿症患者の赤血球にこのDAFを取り込まさせると、その赤血球の生体内での寿命が延びること、(4)C3転換酵素に対する自己抗体であるC4NeFやC3NeFを持つ腎炎患者においても、DAFはこれらの自己抗体であるC4NeFやC3NeFを持つ腎炎患者においても、DAFはこれらの自己抗体の作用に対抗して補体の作用が自己の細胞や組織に波及するのを防止していること、などを明らかにした。 後期補体成分の反応を阻止する細胞膜上の制御因子については、(1)ノイラミダ-ゼでヒト赤血球を処理してもそのヒト赤血球がヒト血清補体の作用を受けることがないように働く因子と同じであり、(2)分子量は20kDaで、(3)精製した本因子をモルモット赤血球に吸着させると、この赤血球は古典経路および第二経路によるヒト補体の作用に低抗性を示すようになり、(4)精製した補体成分を用いた解析では、本因子はヒトのC8とC9の反応を妨げるが、ウサギC8とC9の溶血作用には全く影響を与えない、ことなどを明らかにした。既報のC8結合蛋白やC9結合蛋白の存在は確認できなかった。したがって、これらの作用から本因子は真の意味でのhomologous restriction factorであると言える。
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