研究課題/領域番号 |
63480176
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
桜井 治彦 慶応義塾大学, 医学部衛生学公衆衛生学教室, 教授 (70051357)
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研究分担者 |
照屋 浩司 杏林大学, 医学部・衛生学教室, 助手 (20197817)
鎌倉 光宏 慶応義塾大学医学部, 衛生学公衆衛生学教室, 専任講師 (60169604)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
1989年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1988年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | 許容濃度 / クロム化合物 / 白金化合物 / 形質転換 / 赤血球ゴ-スト / 細胞融合法 / 二次スクリ-ニング法 / 金属アレルギー / 感作性 / 金属耐性 / 細胞融合 / 金属毒性 |
研究概要 |
金属化合物の中で、その中心となる金属が数種の酸化状態を取り得るクロム化合物を対象として、水溶性の塩を選びBALB3T3細胞およびC3H10T1/2細胞を用いた細胞毒性ならびに発癌性の試験を行った。期待された通り、6価の化合物の方が3価の化合物よりも強い毒性・発癌性を示したが、細胞への吸収のされ方、有機物質の存在下での酸化状態の変化など注意して評価しなければならない点があるものと考えられた。 赤血球ゴ-ストを用いた細胞融合によるクロム化合物の属性実験を行った。本実験は定量性の点でいくつかの問題点を残しているが、血清を含む培養液中では、Cr(VI)の毒性が弱まることが確認された。 ヒトリンパ球を用いてIgEの産生能から白金化合物のアルレギ-惹起性を検討する実験を行った。白金化合物の電荷については、2価化合物の方が4価化合物よりも、I型アレルギ-に関して惹起性が高いと考えられた。 許容濃度の値は、in vitroの実験結果のみならず、実際の曝露状況、各種疲労的知見などを合わせて決定されるべきであることは言うまでもないが、本研究で行った一連の実験は定量性、再現性などの点で一部問題を残しているものの従来衛生学の領域において利用されることの少なかった細胞培養の各種新技術を用いている。動物実験が制限される方向にある現況を考えると、改良を重ねて行くことによって、この種の実験方法が二次スクリ-ニング法として採用され、また2の結果が許容濃度の決定が改正に参考となるデ-タとなり得る可能性は充分にあるものと考えられた。
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