配分額 *注記 |
5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
1990年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1989年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1988年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
研究概要 |
高齢者を介護するものが当該高齢者の知的レベルをどのように捉えているのかを明らかにするために,特別養護老人ホ-ム(特養)入居者47名,養護老人ホ-ム(養護)入居者60名に対して,長谷川武簡易知的機能スケ-ル,WAISを用いた知的機能の測定および日常生活動作(ADL)の評価を行い,各々の施設に勤務する看護婦,寮母にpsychogeriatric dependency rating scales による介護負担度を評価させた。その上でこれらの各項目をテストバッテリ-として施設内高齢者のsenerity index (SI)との関連を調べた。その結果,以下のことを明らかにした上で,SIを客観的に評価する質問表を作成した。 1)知的レベル,ADLともに特養入居者が養護入居者に比べて低下していた。これに起因して特養では肉体的介護負担度,養護では精神的介護負担度が比較的高かった。 2)SIは介護するものの立場,介護されるものの肉体的条件に影響され知的能力低下が重度の高齢者が少ない集団を介護するものは,知的能力低下のグレ-ドが比較的揃っている集団を介護するものに比べて,重度のボケを強く他の群から弁別する傾向があった。 3)末期精神分裂病患者に特徴的な,陰性症状と陽性症状の混合された病像はSIに影響を与えなかった。 4)今後,本研究で作成した質問表の標準化と有効性を実証するための調査を計画している。
|