研究課題/領域番号 |
63480186
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
法医学
|
研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
柏村 征一 福岡大学, 医学部 教授 (70004710)
|
研究分担者 |
稗田 洋子 福岡大学, 医学部, 助手 (00181058)
原 健二 福岡大学, 医学部, 助手 (00090738)
影浦 光義 福岡大学, 医学部, 助教授 (40037594)
|
研究期間 (年度) |
1988 – 1990
|
研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
|
配分額 *注記 |
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1990年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
|
キーワード | アナフィラキシ-ショック / ショック死 / 死体血 / ヒスタミン / 死後変化 / Compound48 / 80 / IgE / Compound 48 / アナフィラキシーショック / 死体血液 / 脱顆粒反応 |
研究概要 |
1)ショックメディエ-タ-の主役であるヒスタミン(HA)とその主要代謝物である1ーメチルヒスタミン(MHA)の血液中濃度の死後の経時的変化を、犬にCompound48/80,HAおよびPentobarbitalを投与することによって検討したところ、死体内特有の死後変化現象として死後1ー2日以降HAレベルの急激な増加が認められ、MHAレベルは死亡直前に多量のHAが存在した時にのみ、死後1ー2日に大きく増加現象が認められた。 2)Compound48/80は肥満細胞からHAをはじめとするchemical mediatorを遊離させる作用を有する物質であり、本物質の投与により短時間内に死に到らしめることが出来、従来の免疫法による動物モデルの作製法に比較して簡便かつ再現性のよいショック死モデルとして法医学分野で有用と思われる。 3)ハプテンDinitrophenyl(DNP)基特異的IgE抗体活性の死後変化についてマウスを用いた動物実験により検討したところ、20℃で死後3日間放置した死体中の血液、あるいは血液が得られない場合でも臓器homogenateの上清から、DNP特異的IgE抗体活性が、若干titerの低下はみられるものの、感度よく検出された。 実際のヒトについては生前の病態や死亡直前の救急処置等の影響がかなり大きく左右してくることが考えられるが、今回の一連の動物実験の結果から、ハプテン特異的IgE抗体の検出、および死後1日以内では血中HA及びMHAレベル、1日以後ではMHAレベルの測定がアナフィラキシ-ショック死証明の有用な手段の一つになり得る可能性が示唆された。
|