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Clostridium difficile毒素による出血性腸炎の発症機序

研究課題

研究課題/領域番号 63480205
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 消化器内科学
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

田中 伸  慶応大学, 医学部内科, 助手 (20171762)

研究分担者 朝倉 均  新潟大学, 医学部, 教授 (20051451)
三浦 総一郎  慶應大学, 医学部内科, 助手 (50138012)
研究期間 (年度) 1988 – 1989
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1988年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードClostridium difficile / 出血性腸炎 / カルシウム拮抗剤 / 分泌性下痢 / 微小循環
研究概要

Clostridium difficile(C.dif.)の培養濾液をラット小腸ループ内に投与することにより、下痢と出血性変化を認めた。抗D-1毒素抗体を用いたアフィニティクロマトグラフィーにより濾液からD-1毒素を除去することにより、これらの変化がD-1毒素によるものであることが明らかとなった。次にD-1毒素による下痢と出血の発症機序に、カルシウムイオンが関与するか否かをみる目的で、種々のカルシウム括抗剤をラットに投与して影響を検討した。その結果カルモジュリン拮抗薬であるクロルプロマジンやトリフルオペラジン、細胞内カルシウム拮抗薬のニコランジル等はD-1毒素による下痢と出血を有意に抑制した。また培養細胞や好中球を用い、細胞内カルシウム濃度の変化をFαra2を用いて検討したところ、この毒素投与により細胞内カルシウム濃度の上昇が認められ、D-1毒素による出血性腸炎の発症機序にカルシウムが重要な役割を果たすことが明らかとなった。更に現在は、カルシウム依存性プロテインキナーゼ活性を測定中である。一方C-AMPを介する分泌性下痢を起こすコレラ毒素による下痢に比し、D-1毒素による下痢ではその貯留液中に多量の血清タンパクのろう出が認められることがEvans blueやFITC-アルブミンを用いることにより明らかとなった。そこでD-1毒素の微小循環系に及ぼす作用をみる目的でラット腸間膜上に生体顕微鏡下にD-1毒素を滴下した。その結果、D-1毒素投与により細静脈内皮細胞の変化が生じ、細静脈からの著明な透過性亢進と出血が認められた。またカルシウム拮抗剤によりこれらの変化は有意に抑制された。今後は細胞内カルシウムを中心とした生化学的な面と、微小循環の面から更に詳細に検討を加えていく予定である。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hitoshi Asakura,: US-Japan joint conference on cholera and related diarrhea 1988. 1989.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Shin Tanaka,: Microcirculation annual 1988. 1989.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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