研究課題/領域番号 |
63480224
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
篠山 重威 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (70109007)
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研究分担者 |
三羽 邦久 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (70166221)
藤田 正俊 富山医科薬科大学, 附属病院, 講師 (50190046)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1990年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1989年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1988年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | 冠閉塞 / 心筋肥大 / 心筋細胞 / 超音波ディメンションゲ-ジ / α_1受容体 / β受容体 / カルシウムチャンネル受容体 / 心筋虚血 / 冠側副血行循環 / 超音波ディメンジョンゲ-ジ / 心肥大 |
研究概要 |
1.頻回冠動脈閉塞による局所心筋肥大発生:漫性犬10頭において、冠閉塞による頻回虚血刺激が心筋肥大を発生させるかを検討した。5頭で左回旋枝の1時間毎の2分間閉塞を、回旋枝潅流域への冠側副血行循環が充分発達するまで繰り返した。平均334分(22日間)の虚血刺激により、超音波ディメンジョンゲ-ジで測定した安静時の虚血部(回旋枝潅流域中央)の心内膜下拡張終期長は6.6%有意に(p<0.05)増加した。非虚血部(前下行枝潅流域中央)と虚血部の心筋細胞の横径はそれぞれ15.4±1.5μ、18.2±3.0μと非虚血部の方が有意に(p<0.05)大きかった。同様な手術を行い冠閉塞を施行しなかった偽犬5頭では前下行枝潅流域と回旋枝潅流域の心筋細胞の横径は、それぞれ14.0±2.1μ、14.2±1.5μと差を認めなかった。以上より、冠閉塞による頻回虚血刺激は虚血部に限局した心筋肥大を発生させると結論された。 2.肥大心筋膜交感神験α^1、β、カルシウムチャンネル受容体結合の変化の有無:6頭における検討では、[^3H]Prazosin結合の最大結合部位密度(Bmax)は、非虚血部で13.0±6.5(fmol/mg protein)(平均±標準偏差)、虚血部で14.6±9.5(Fmol/mg protein)、解離定数(K_D)は、非虚血部で0.17±0.13(nM)、虚血部で0.17±0.17(nM)といずれも有意差を認めなかった。[^3H]DihydroalloprenololのBmaxは、非虚血部で72.2±35.5(fmol/mg prtein)、虚血部で76.8±25.8(fmol/mg protein)、K_Dは非虚血部で1.00〜0.25(nM)、虚血部で1.43±0.75(nM)とこれも有意差を認めなかった。[^3H](+)PN200ー110結合についても同様で、Bmaxは非虚血部で250±12(fmol/mg protein)、虚血部で175±19(fmol/mg protein)、K_Dは非虚血部で0.24±0.03(nM)、虚血部で0.30±0.14(nM)といずれも有意差を認めなかった。以上より虚血による心筋肥大発生機序には、これら受容体の量的、質的変化は関与しないようである。
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