研究課題/領域番号 |
63480237
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
梶井 正 山口大学, 医学部, 教授 (40116710)
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研究分担者 |
桑野 聡 山口大学, 医学部, 助手 (30205265)
村野 一郎 山口大学, 医学部附属病院, 助手 (20200305)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1989年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1988年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 染色体 / 脆弱部位 / アフィディコリン / 組織による差 / 脆弱X症候群 / aphidicolin / 皮膚由来線維芽細胞 / EB-lymphoblastoid細胞 / 骨髄細胞 |
研究概要 |
1.日本人の染色体の通常型脆弱部位を知るため、末梢血Tリンパ球をPHAで刺激し短期培養し、葉酸欠乏培地、BrdU添加、aphidicolin添加の3条件を用いた。誘発した脆弱部位の大部分は白人における報告に一致したが、葉酸欠乏による17q21,BrdUによる13q31は従来報告がない。 2.Aphidicolin誘発性脆弱部位の頻度が溶媒として用いるethanolの濃度と比例して増加することを発見した。溶媒としてethanolの替りにDMSOを用いるとこの現象は観察されない(文献2)。 3.脆弱部位の研究は末梢血のヘルパ-T細胞を対象としたものが大多数で、それ以外の細胞については殆ど研究がない。細胞の種類による差を知る目的で種々の条件を検討し、各種の細胞に比較的高頻度に脆弱部位を誘発するものとしてaphidicolin0.2μM、26時間処理を用いた(文献4,5)。 a)末梢血ヘルパ-Tリンパ球、b)Epstein-Barrウイルスにより樹立したBリンパ球、c)骨髄細胞、d)皮膚由来線維芽細胞、の4者を比較した。その結果、4者の間で脆弱部位発現の頻度、部位は異なっていた。4者に共通の部位は3p14,16q23のみである。 4.葉酸欠乏により生ずる通常型脆弱部位を4家系、19人について検索した。脆弱部位の頻度の遺伝性は認められず、年齢との相関もなかった。相同染色体を染色体多型によって判別し、双方の脆弱部位発現の頻度を比較したが、差はなっかた(文献3)。 5.組織の差により脆弱部位の異なる現象はaphidicolinに限るか否かを知るため、過剰thymidine処理による脆弱部位をTリンパ球、Bリンパ球、線維芽細胞について行ない、3者で差があることを確認した(文献6)。 6.脆弱X症候群の女性保因者の脆弱Xの複製時期を抗BrdU抗体を用いて測定する方法を考案した。この方法で6例のIQと末梢血の脆弱Xの不活性化(後期複製)との関係をみたが、両者に相関はなかった(文献7)。
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