研究課題/領域番号 |
63480293
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
松田 道生 自治医科大学, 医学部, 教授 (50048980)
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研究分担者 |
諏合 輝子 自治医科大学, 医学部, 講師 (60183844)
諸井 将明 自治医科大学, 医学部, 助教授 (00049074)
坂田 洋一 自治医科大学, 医学部, 助教授 (40129028)
吉田 信彦 自治医科大学, 医学部, 講師 (10049083)
村山 英樹 自治医科大学, 医学部, 講師 (70146166)
MIMURO Jun Division of Hemostasis and Thrombosis Research, Instructor
MAEKAWA Hisato Division of Hemostasis and Thrombosis Research, Assistant instructor
前川 久登 自治医科大学, 医学部, 助手
三室 淳 自治医科大学, 医学部, 講師
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1989年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1988年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
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キーワード | 血栓塞栓症 / 血栓形成 / 分子異常症 / 異常フィブリノゲン / プロテインC / モノクロナル抗体 / 遺伝子解析 / アンチトロンビンIII / トロンビン-アンチトロンビンIII複合体 / 血管内皮細胞 / 血液凝固制御機構 |
研究概要 |
1.血液凝固線溶異常分子の構造解析:フィブリノゲン(以下Fbg)の異常分子の解析を本研究期間中も継続して全国諸機関から依頼された。これらの中、とくにフィブリンの重合障害をもつものはほとんど変異がγ鎖のC末寄りの限られた領域(γ275〜375位)に集中していた(γArg-275→His、2例;同→Cys4例,Met-310→ThrにAsn-308へのオリゴ糖付加、1例;Asp-330→Tyr、1例;Arg-375→Gly、1例).これらはすべて遺伝子のコドン内での一塩基置換で説明され、γ鎖のこの限られた領域の構造がフィブリンの重合、すなわち血栓の形成に重要であることが示された。上記の変異の中、Arg-275→His以外はすべて未報告の新しい変異型であった。これらについて目下遺伝子解析を進めている。 2.培養血管内皮細胞(EC)と凝固線溶因子との相互反応:ECがprotein C(PC)を生合成し、細胞膜表面に発現しているという新しい知見を得た。PCは凝固の進展に際してトロンビンによって活性化され、プロテア-ゼ(APC)に転じ、Va、VIIIa両因子を限定分解することによって凝固を抑制するビタミンK依存性蛋白質で、肝での生合成のみ明らかにされている。EC表面での活性はもとより、PCを規定するメッセンジャ-RNAを抽出、同定したことは、EC単独で抗血栓性機能を発現することを示したもので、今後更に検討を加えたい。 3.凝固線溶因子に対するモノクロナル抗体の作成と応用:Fbg、PC、凝固IX、X、XIIIの諸因子およびPAI-1、thrombin・antithrombinIII複合体に対してモノクロナル抗体を作成し、その性状を解析した。中でもγ鎖(85-302)ペプチド、D分画N末立体構造を認識するmAbは上述1におけるFbgの構造解析に威力を発揮した。またその他の抗体も凝固線溶関連因子の相互反応に応用した。
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