研究課題/領域番号 |
63480303
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
森 武貞 大阪大学, 医学部, 教授 (60028496)
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研究分担者 |
室谷 昌弘 大阪大学, 医学部附属病院, 医員
森元 秀起 大阪大学, 医学部, 助手 (70220085)
島野 高志 大阪大学, 医学部, 講師 (80144476)
門田 卓士 大阪大学, 医学部, 助手 (20174477)
春名 伸彦 大阪大学, 医学部, 医員
東山 聖彦 大阪大学, 医学部, 医員
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1989年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1988年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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キーワード | 生物反応修飾物質 / 腫瘍壊死因子 / 免疫染色 / in situ・hybridization / in situ hybridization |
研究概要 |
腫瘍壊死因子(TNF)は主として貧食細胞、単核球により産生され、ヒト悪性腫瘍の退縮に重要な役割を果たしている。本研究は、NTFのmRNAをタ-ゲットとして、各種BRMを作用させたときのTNF産生細胞の誘導状況並びにその局在を遺伝子工学的手法で直接的に証明しようとするもので、そのためにまず476bpからなる合成TNFcDNAプロ-ブを作製した。このプロ-ブをスルホン化し、私たちが開発したmRNA-DNA in situ hybridization法を用いて各種のBRMで活性化させたヒト末梢血単核球のTNFmRNAを検出することに成功した。また、培養上清中のTNFをEIA法で測定したところ、TNF活性はBRM作用後1.5時間から検出されはじめ、12時間でピ-クに達することも分かった。さらに各種の固定法を検討した結果、microwave照射による迅速固定法が抗TNF抗体による免疫染色に有用で、単核球の細胞質でTNFが合成されてゆく過程を鮮明に捉えることが可能となった。こうした研究結果をふまえて、他のcytokineであるIL-1α、IL-1β、IL-5などの検出も可能となってきている。こうしたアッセイ系でもっとも効率よくcytokineの産生を誘導するBRMを担癌生体の腫瘍局所に投与しその抗腫瘍効果を検討中したが、単独投与ではいかに局所投与といえども著明な抗腫瘍効果をうることは出来なかった。そこで、BRMの投与効果を増強させるためにfibrinogenと混合投与する方法を考察し、動物実験で検討した結果、きわめて効率のよい局所反応が誘発され著明な抗腫瘍効果と生存期間の延長が認められることが分かった。現在、この手法で癌患者に術前局所投与を行ない、手術摘出材料の病理学的な解析を行っているが、投与局所での癌細胞の変性・壊死ばかりでなく、転移リンパ節においても著名な抗腫瘍効果が得られることが明らかになってきている。
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