研究課題/領域番号 |
63480314
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
岡島 邦雄 大阪医科大学, 医学部, 教授 (40032867)
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研究分担者 |
原 章倫 大阪医科大学, 医学部, 助手 (20198881)
磯崎 博司 大阪医科大学, 医学部, 講師 (50151436)
石賀 信史 大阪医科大学, 医学部, 専攻医 (40183628)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1990年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1989年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1988年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 癌 / 癌のリンパ節転移 / 胃周囲リンパ路 / 直腸周囲リンパ路 / BrdU標識リンパ球 / Brdu標識リンパ球 |
研究概要 |
癌のリンパ節郭清を過不足なく行うために、従来の方法とは異なった標識リンパ球を用いて胃および直腸周囲のリンパ流の検討を行った。 1.胃周囲リンパ流:注入部位によりリンパ流の方向性が認められた。全ての領域において小彎注入では小彎側と左胃動脈系のリンパ節へのリンパ流が、大彎注入では大彎側リンパ節と脾動脈系もしくは、上腸間膜静脈系のリンパ節へのリンパ流が主体となり、前壁あるいは後壁注入では小・大彎側注入の場合にみられる両方向の流れが認められた。リンパ節郭清に際し、リンパ流からみて特に重点的郭清を行う必要のあるリンパ節をあげると、第1群リンパ節は全て郭清を要するが、第2群リンパ節では左胃動脈幹リンパ節、総肝動脈幹前上部リンパ節、腹腔動脈周囲リンパ節であり、第3群リンパ節では総肝動脈幹後部リンパ節、肝十二指腸間膜内リンパ節であった。胃の区域により郭清が必要な第2群および第3群リンパ節は異なる。すなわち胃上部では脾門、脾動脈幹、左胃動脈、腹腔動脈周囲、総肝動脈前上部の各リンパ節および総肝動脈後部、肝十二指腸間膜内の各リンパ節である。胃下部では左胃動脈幹、総肝動脈前上部、腹腔動脈周囲、右噴門の各リンパ節および肝・十二指腸間膜内、膵頭後部、腸間膜根部、脾動脈幹の各リンパ節である。胃中部では左胃動脈幹、総肝動脈前上部、腹腔動脈周囲、脾動脈幹の各リンパ節および総肝動脈後部、肝・十二指腸間膜内、膵頭後部、腸間膜根部の各リンパ節である。また、左腎静脈上下の大動脈周囲リンパ節も進行胃癌においては積極的に郭清すべきリンパ節であることが判明した。 2.直腸周囲リンパ流:直腸ではいずれの部位でも上方リンパ流が最重要なリンパ流であった。また、側方リンパ流は腹膜翻転部以下の癌においては上方リンパ流に劣らず重要なリンパ流であり、この領域のリンパ節は郭清を要するものと考える。
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