研究課題/領域番号 |
63480335
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
神野 哲夫 藤田学園保健衛生大学, 医学部・脳神経外科, 教授 (90084540)
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研究分担者 |
横山 哲也 藤田学園保健衛生大学, 医学部・脳神経外科, 助手 (70220572)
亀井 義文 藤田学園保健衛生大学, 医学部・脳神経外科, 講師 (90224691)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1990年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1989年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1988年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | 脊髄後索電気刺激 / 遷延性意識障害 / 植物状態 / カテコ-ルアミン / インド-ルアミン系 / 局所脳血流 / Pー300 / インド-ルアミン / 脊髄電気刺激 / 遷遅性意識障害 / CT / SEP / Naurostimulation / Dorsum Column Stimulation / Vegetative status / Cervical electric stimulation |
研究概要 |
脊髄後索電気刺激の主として遷延性意識障害(植物状態)に対する影響を実験的、臨床的に検討してきた。現在まで得られた結果は、以下の如くである。 1.現在まで30例の遷延性意識障害例に脊髄後索電気刺激療法を行い、13例(43.3%)に臨床的改善を認めている。 2.有効例の9例は若年者である。 3.有効例のうち8例は頭部外傷により遷延性意識障害となった症例である。 4.脊髄後索電気刺激療法は遷延性意識障害になってから出来るだけ早期に開始した方が有効率は高い。 5.臨床的な効果は刺激開始後1〜12ケ月後に現れる。 6.有効例のCT所見は全体的に著明な脳萎縮がないこと、両側に広範囲な障害がないこと、障害部位が視床を含まないこと、脳幹に大きな障害がないこと、であった。 以上、これらの所見を総合すると、臨床的には若年者で、外傷由来で、遷延性意識障害に陥ってそれ程経過していないでCTが未だ正常か軽度以上の段階の症例に本療法の適応があると思われる。 また作用機序に関して臨床的、実験的に以下の結果を得た。 1.脊髄後索電気刺激は特に前頭葉、頭頂葉の局所脳血流を増加させる。2.髄液中のテコ-ルアミン代謝を賦活する。 3.脳波の改善(α波の増加)をもたらす。 4.Ratに於いて中脳、視床下部、海馬に於いて有意にHVAの増加を認め、DA,DOPAC,5HTも増加させた。 すなわち、この刺激はド-パミン系及びインド-ルアミン系の代謝経路への賦活作用があることを認めた。
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