研究課題/領域番号 |
63480345
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴川 正之 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (00162917)
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研究分担者 |
山田 芳嗣 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (30166748)
沼田 克雄 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (40048947)
川原 信隆 東京大学, 医学部(病), 医員
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1989年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1988年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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キーワード | 肺毛細血管圧 / Intct lang / 肺水腫 / 肺動脈閉塞法 / Intact lung |
研究概要 |
肺毛細血管圧(Pc)は、肺における水分移動の重要因子であるが、これまで臨床での測定は困難であった。我々は、1)肺動脈閉塞法を用いて、Pcをintact lung で測定する方法を動物実験で確立すること、2)臨床応用できる測定系と、その方法を考案することを研究目的とした。 1)心電図同期式肺動脈瞬時閉塞装置を考案して、実験動物で肺動脈の瞬時閉塞を行い、Millar先端圧トランスジュ-サ-で閉塞後圧波形を求めた。肺循環を、毛細血管に主たるコンデンサ-を置き、その前後の血管抵抗と、動、静脈に小さなコンデンサ-を置いた。電気回路モデルとして解析し、閉塞後実波形をモデル解析から得られた数式にcurve fittingを行って当てはめ、その係数から閉塞時点のPcを計算して心周期内変動を明らかにした。次に、肺動、静脈を主として収縮させる、セロトニン、ヒスタミンを投与し、Pcの変化、動、静脈抵抗の増加が検出できるかを確認し、有用性を検討した。また代表的な肺水腫モデルとして、オレイン酸肺水腫を作成し、Pcおよび血管抵抗、コンプライアンスを求め、肺水腫成因のメカニズムの検討を行った。また、ARDSに関与が考えられる、TXA2を投与して、肺循環系に及ぼす影響を調べた。 2)動物実験で、非開胸下にバル-ン付きカ-テルを挿入し、そのバル-ン閉塞によるPcの測定を行って、非開胸下でもPc測定が可能なことを明らかにした。しかし臨床的には、バル-ンを急速に膨らませることは、肺動脈破裂の可能性があることを考慮して、肺動脈ダブルポ-トカテ-テルを考案した。このfluidーfilledカテ-テルの欠点を補う計算法を考案し、我々がいままで行ってきた方法でのPcとの誤差の問題、臨床的有用性に付いて検討を加えた。次に上記のカテ-テルを用いて、健常肺の麻酔下の患者で、Pcの測定が可能であることを示し、またARDSの患者に付いても、Pcを測定して、検討を加えた。
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