研究課題/領域番号 |
63480349
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔学
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研究機関 | 香川医科大学 |
研究代表者 |
小栗 顕二 香川医科大学, 医学部, 教授 (40079934)
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研究分担者 |
小松 久男 香川医科大学, 医学部附属病院, 講師 (90162049)
蒲生 寿美子 大阪府立大学, 総合科学部, 助教授 (40128765)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1990年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | ショウジョウバエ / マウス / 吸入麻酔薬 / ナトリウムチャンネル突然変異体 / 後弓反張 / 記憶 / 麻酔薬感受性 / 神経伝達物質 / 後方反張 / MAC / チヤンネル変異体遺伝子 / 脳内成分 / 系統差 / 薬物間差 / 後弓反張、麻酔薬感受性 / 脳内脂質 / 株間差 / 麻酔薬間差 |
研究概要 |
1.ショウジョウバエの麻酔薬感受性の系統差の遺伝学的分析: キイロショウジョウバエには麻酔に抵抗性を示すものや感受性のものが見られる。エ-テルに対する麻酔濃度については標準系統に対して1.5倍から0.65倍までの範囲の系統が見出され、セボフルレンについては標準系統より0.72倍低い系統が見出されている。クロロホルムやハロセンを用いて遺伝学的解析の結果、その支配する遺伝子が異なることが判った。また、放射線とエ-テル麻酔の拮抗の有無を調べたところ、エ-テル抵抗性系統は放射線感受性であることが判ったが、突然変異を誘発した手続について、その関係の一般化を検索したが両形質の間に強い相関はみられなかった。エ-テル麻酔中の放射線照射は放射線障害を軽減するが非持異的である。更に、Naチャンネルの突然変異体にエ-テル麻酔感受性の高いものが発見されたので、人工的にP因子を挿入してNaチャンネルをコ-ドするPara座変異体がエ-テル感受性を高めることを発見し、遺伝学的に解析した。 2.マウスにおける麻酔薬の感受性及び中枢元奮性の系統差の分析: ddN系統とC57BL系統間で麻酔薬の感受性が異なり、その一代雑種F_1は両親の中間の感受性を示し、F_2になると感受性が強いものから弱いものまで広く拡散することが判った。マウスは染色体数が多くハエと同様な遺伝学的困難で、戻し交配などの複雑な分析を要する。系統間の脳内アミノ酸、カテコラミンなどに一部存意差はあるが、感受性との相関性は把んでいない。また、中枢元奮現象とみられる麻酔中の後弓反張の発生須度は13の系統間、4種の麻待薬間で顕著な差のあることを認めた。更に回避学習や報酬学習の記憶の固定と保持に対する麻酔薬の促進効果を認めている。これらの知見の系統間比較は麻酔作用機序の有力な研究手段となると考えている。
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