研究課題/領域番号 |
63480360
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
中田 瑛浩 千葉大学, 医学部, 助教授 (50009495)
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研究分担者 |
島崎 淳 千葉大学, 医学部, 教授 (10008229)
片山 喬 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (10009441)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1989年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1988年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 非コラジェン蛋白質 / コラジェン / 腎血管生高血圧症 / 高血圧症の昇圧期 / 中枢ノルエピネフリン / 視床下部 / ノルエピネフリン / 腎動脈狭窄 / 高血圧 / 腎性高血圧症 / non-collagen protein / central norepinephrine / 腎動脈狭突 |
研究概要 |
ラットにおける片側腎動脈狭窄を作成した高血圧動物では、腸間膜動脈のみならず睾丸動脈においても非コラジェン蛋白質の代謝亢進ガ著しかった。それは^3H-プロリンを投与し非コラジェン蛋白質への取り込みが亢進していることでも明白であった。ついでこれらの動脈をトリクロロアセチックアミドにてホモジェネ-トし、ゲルろかにてその分子量を推測した。複数のバレドに分散し、この蛋白質が複合体よりなっていることが推定されたが、最も高いピ-クは分子量が約4万5千の部位に見られた。同様の検索をヒト腎動脈においても行った。ヒトでは加齢とともにコラジェン蛋白質が腎動脈において増加し、エラスチン分画はあまり変化しなかった。非コラジェン蛋白質は高血圧患者の腎動脈で高濃度に見られた。老齢患者の腎動脈においても高濃度であった。ヒト腎動脈をラットと同様の処置にて非コラジェン蛋白質を分離し、TCA処置を行い、可及的に純化してからゲルろか処置を行うと、やかり複数のピ-クが見られた。このうち高濃度に認められた分画はやはり分子量4万5千の蛋白質であった。ヒトにおいては中枢のカテコ-ルアミンの検索は勿論、不可能であるが、動物実験の成果も加えて考察すると以下のごとき結論となる。 まず腎血管性高血圧症においては、通常のレニン・アンジオテンミン系の亢進のル-ト以外に、別の経路がある。親床下部のノルエピネフリン濃度の低下がひきがねとなり、腎動脈の神経因子が亢進し、腎動脈、睾丸動脈、腸間膜動脈の非コラジェン蛋白質(分子量、4万5千前後の蛋白複合体)の代謝が亢進し、コラジェンも同様の病態を呈し、これらの動脈に収縮を惹起させ、血管抵抗が上昇して高血圧が生じる。 以上の仮説が昇圧に重要であると思われる。
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