研究課題/領域番号 |
63480400
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
東 郁郎 大阪医科大学, 医学部, 教授 (30084817)
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研究分担者 |
佐藤 文平 大阪医科大学, 医学部, 助手 (10183386)
徳岡 覚 大阪医科大学, 医学部, 助手 (80155514)
松田 公夫 大阪医科大学, 医学部, 助手 (60165826)
中島 正之 大阪医科大学, 医学部, 講師 (00140161)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1990年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1989年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1988年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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キーワード | 低眼圧緑内障 / 眼内循環 / 交感神経α遮断薬 / 医用サ-モグラフィ- / 交感神経α_1遮断薬 / 医用サ-モグラフイ- / サ-モグラフィ- / 緑内障 / 眼温度 / 眼血流量 / サーモグラフィー |
研究概要 |
緑内障,殊に低眼圧緑内障の場合に正常人と比べて角膜温度回復状況が低温負荷の条件下で有意に低下していることが証明された。手指末端の低温負荷後の温度回復率も顕者に低下していることと併せて、自律神経殊に交感神経系の異常が推定された。 そこで、正常者、低眼圧緑内障、高眼圧緑内障を対象に眼脈流量を、バイオラッド社製BFAシステムにより測定したところ、低眼圧緑内障では有意に眼脈流量が低値を示すことを認めた。しかも病期の進行とともにより低値を示す傾向がみられた。 治療として交感神経α遮断剤点眼によって眼脈流量が有意に増加することを証明した。すなわた、塩酸ブナゾシン点眼によって、眼圧の下降も得られるが、眼循環量が点眼1週後より増加し、3ケ月後には最大の増加率(投与前の50%増)が得られた。全身の血圧や脈拍には有意な変化を認めなかった。さらに、視野変化も改善や不変を示す症例が多く、視野改善例では眼脈流量の増加率が非改善群より有意に高いことを認めた。 低眼圧緑内障の治療法として、眼圧を下降させると同時に眼内血流量の増加を図ることが重要と考えられるが、α遮断薬として塩酸ブナゾシンの点眼によってその効果が実証できたことは新しい治療の可能性を見出しにものと考えている。今後さらに長期間にわたって効果の持続性や遠隔成績を検討してゆく予定である。
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