研究課題/領域番号 |
63480403
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
八木 俊雄 大阪大学, 歯学部, 教授 (60034162)
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研究分担者 |
白砂 兼光 大阪大学, 歯学部, 助教授 (30093420)
洪 性修 大阪大学, 歯学部, 助手 (80205327)
小川 裕三 大阪大学, 歯学部, 助教授 (10135725)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1989年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1988年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 唾液腺腫瘍 / モノクロ-ナル抗体 / ハイブリド-マ / 免疫組織化学 / ELISA / ウエスタンブロッティング / モノクローナル抗体 |
研究概要 |
ヒト唾液腺腫瘍細胞(HSG)特異的ノキクロ-ナル抗体を作製した。得られた90種類のモノクロ-ナル抗体のうち25種類が免疫組織化学に応用可能であった。これらのモノクロ-ナル抗体は全て正常唾液腺と反応し、その反応様式によりType1:唾液腺のすべての上皮成分と反応するもの、Type2:唾液腺終末部(腺房から介在部(一部線条部)導管)上皮と反応するもの、Type3:唾液腺非終末部(線条部導管以後の大きな導管)上皮と反応するものの3つにTypeに分類された。尚、顎下腺の粘液産生細胞には反応しなかった。これらのモノクロ-ナル抗体と種々の唾液腺腫瘍組織との免疫組織化学的検討を行ったところ次のような結果を得た。1.多形性腺腫はすべてのTypeの抗体と反応した。但し、導管様構造を形成する細胞すべてのTypeの抗体と反応したが導管様構造を被覆する部や充実性増殖部を形成する細胞はType3の抗体とは反応しなかった。更に、粘液腫様部や軟骨様部を形成する細胞はどのTypeの抗体とも殆ど反応せず、特にType3の抗体とは全く反応しなかった。2.Warthin腫瘍はType2の抗体とは反応しなかった。3.腺様嚢胞癌はType3の抗体とは反応しなかった。4.粘表皮腫はすべてのTypeの抗体と反応した。但し、類表皮細胞はType1及びType2の抗体と、粘液産生細胞はType3の抗体と反応した。以上の結果から唾液腺腫瘍は次のように分類される。1群(Type1、Type2、Type3の全ての抗体に陽性):多形性腫瘍、粘表皮腫、2群(Type1、Type2の抗体に陽性):腺様嚢胞癌、3群(Type1、Type3の抗体に陽性):Warthin腫瘍、等々。次に、モノクロ-ナル抗体の認識する抗原は解析の結果、分泌型のもの9種、非分泌型のもの10種、判定不能のもの6種であり、全てが還元状態で分子量35.4Kd及び30.6Kdであった。
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