研究課題/領域番号 |
63480432
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
藤井 弘之 長崎大学, 歯学部, 教授 (20067060)
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研究分担者 |
中村 康司 長崎大学, 歯学部, 助手 (70198240)
白石 和宏 長崎大学, 歯学部, 助手 (50196599)
山辺 芳久 長崎大学, 歯学部, 助手 (90191379)
高田 英敏 長崎大学, 歯学部, 助手 (60179455)
江頭 宏治 長崎大学, 歯学部, 助手 (10176753)
稲葉 達也 長崎大学, 歯学部, 助手 (40193560)
橋本 信行 長崎大学, 歯学部, 助手 (50198686)
藤井 哲則 長崎大学, 歯学部, 講師 (40165337)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1989年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1988年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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キーワード | 咀嚼筋 / 頭・顎・背部の筋 / 下顎の水平的運動 / 姿勢位 / 咬合病 / 肩こり / 筋電図 / 頸部筋 / 背筋 / 姿勢 / 局所組織液流 / 筋電図 (EMG) / 咬合習癖 / 水平的下顎運動 |
研究概要 |
1.健常成人11名に下顎の水平的等尺性最大随意運動を負荷させ、両側の胸鎖乳突筋上部、同部下部、僧帽筋後頸部、同筋肩部、同筋背部から表面筋電図を誘導・記録し、そのパワ-値を分析した。運動は下顎の前方押し出し、後方牽引、前側押し出し、後側方牽引、運動時の姿勢位は直立座位(ヘッドレスト有と無)、仰臥位とした。 2.当該運動負荷時のパワ-値には下顎運動方向依存性があり、後方牽引、後側方牽引、前方押し出し、前側方押し出し運動時の当該値はそれぞれ12.8、8.6、4.8、3.4 arbit unit(P<0.0001)であった。 3.運動方向依存性は部位によって異なり(P<0.0001)、胸鎖乳突筋では上部より下部の方が、僧帽筋では頸・肩部より背部の方が大きな影響をうけた。この結果は、(1)下顎後方牽引運動時に頭部を固定する主働筋の一つが胸鎖乳突筋(とくに下部)であること、(2)下顎の水平的等尺性運動では肩甲骨を下牽する必要があり、その力は前方運動よりも後方牽引時の方が強いことを示唆していると考えた。 4.姿勢位の影響は下顎運動方向によって異なり(P=0.03)、パワ-値は直立座位では前方押し出し運動時に、仰臥位では後方および後側方牽引時に高い値を示した(それぞれ6.4、14.1、10.9 arbit unit)。 5.以上の結果は、次のことを筋電図学的に示したものと考えた。 (1)咀嚼筋と頭、頚、肩、背部骨格筋との間には機能的関連が存在し、咬合病は肩こり等の誘因となりうる。 (2)下顎の持続的後方牽引を伴う咬合習癖は前方押し出し運動を伴う習癖よりも顎・肩・背部骨格筋に負担を強いる危険性が高い。 (3)下顎の後方牽引運動を伴う咬合習癖は直立座位の時よりも仰臥位の時に、下顎の前方押し出し運動を伴う咬合習癖は仰臥位の時よりも直立座位の時の方が顎・肩・背部骨格筋の緊張を高める。
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