研究課題/領域番号 |
63480438
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
権田 悦通 大阪歯科大学, 歯学部, 助教授 (70066992)
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研究分担者 |
樋口 裕一 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (10181083)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1989年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1988年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | 顎関節 / ムコ多糖 / 加齢 |
研究概要 |
組織の恒常性維持に働くムコ多糖(GAG)は、顎関節においても滑材ならびにストレス緩和として重要な役割をするものと考えられるが、その報告は少ない。そこで、正常な顎関節のGAGの様相について週齢を追って組織化学的に検索し、病理組織学的にも検討を加え、以下の結果を得た。 1.組織学的所見:下顎頭は各週齢とも4層の軟骨で覆われていた。最外層は線維層で、第2層は密に規則的な配列をしている扁平な軟骨細胞の層であった。第3層の上層では小さな軟骨小腔が、下層では大きな軟骨小腔が密に存在していた。続いて、第4層では軟骨の破壊、吸収がみられ、骨小柱と骨髄腔に移行していた。関節窩においても、窩面は軟骨で覆われ、外層は線維層であった。関節円板中央部ではコラ-ゲン線維が密に走行していた。円板周辺てはコラ-ゲン線維が主として認められたが、弾性線維や小血管も観察された。また、円板は週齢が増すにつれ線維化されて線維細胞の散在が認められた。 2.組織化学的所見:下顎頭は、各週齢とも軟骨部および骨小柱で明確なメタクロマジ-反応を示し、その反応の程度はそれぞれの層で異っていた。また、週齢の違いによってもメタクロマジ-反応の強さが異なり、週齢が増すにつれ反応はおのおのの部で減弱する傾向を示した。関節窩は、3〜5週齢の軟骨細胞層で明確なメタクロマジ-反応がみられたが、下顎頭よりも早い時期に反応が減弱した。 関節円板のメタクロマジ-反応は線維細胞の周囲でやや濃染する以外はほぼ一様な反応がみられ、反応の程度は週齢が増すにつれて減弱した。酵素消化の結果、下顎頭および関節窩にヒアルロン酸とコンドロイチン硫酸A/Cが観察され、関節円板ではヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸A/Cおよびデルマタン硫酸も観察された。
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