研究課題/領域番号 |
63480449
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科・放射線系歯学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
西連寺 永康 日本大学, 歯学部, 教授 (40058839)
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研究分担者 |
馬嶋 秀行 日本大学, 歯学部, 講師 (60165701)
若松 佳子 日本大学, 歯学部, 助教授 (30059084)
蓮井 唯敏 日本大学, 歯学部, 助手
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1990年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1989年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1988年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | がん温熱療法 / がん化学療法 / 温熱耐性 / 細胞致死効果 / 細胞生存率 / 温熱療法 / 化学療法 / 増強効果 / がん治療 / Arrhenius分析 / 活性化エネルギー / in vitro細胞培養 / 温熱感受性 / 併用効果 |
研究概要 |
がんの温熱療法を施行するにあたり、治療率を向上させるための最適な治療法を確立することが重要な課題である。臨床では、通常、分割療法が採用されているが、さらにより高い治療率を得る温熱療法や化学療法の治療量(DOSE)および両治療法の処置間隔を調べる研究が必要とされる。一方、温熱処置を分割して行なうと、1度目の温熱処置により、次回以後の温熱感受性が低下するいわゆる温熱耐性および、頻回股与により生ずる化学療法耐性が知られている。本研究では、温熱+化学療法を施行するにあたり生ずるこれらの問題点、すなわち、温熱耐性および化学療法耐性の動態を調べ、それらをふまえて最適な治療条件をもとめることを目的とした。CHO細胞を用い温熱前処置の、がん温熱ブレオマイシンあるいはがん温熱シスプラチン療法への影響を調べた。また、ブレオマイシンあるいはシスプラチン前処置のがん温熱プレオマイシン、あるいはがん温熱シスプラチン療法への影響をも併せて調べた。まず、ブレオマイシンあるいはシスプラチン前処置のがん温熱ブレオマイシン、あるいはがん温熱シスプラチン療法への影響では2治療間のInteractionが消失する24時間の処置間隔を設定すると、前処置の影響はほとんど認められずに観察された。これに対し温熱前処置の、次の温熱化学療法処置に対する影響では、温熱耐性を誘導し、温熱化学療法の効果を低下させることがわかった。温熱前処置を伴う場合、温熱化学療法の効果の変化は温熱耐性の動態と一致し、処置間隔24時間で最も温熱化学療法の効果が低く観察され、温熱前処置後3日でほぼその耐性は消失した。ただし、温熱耐性の影響が最も大きかった処置間隔24時間の場合でも温熱化学療法の効果は化学療法単独の効果より大きく認められた。これらのことより、温熱化学療法では処置間隔時間を3日以上開けて治療する方法が好ましい結論が得られた。
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