研究課題/領域番号 |
63510046
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
心理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大村 彰道 東京大学, 教育学部, 助教授 (60037041)
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研究分担者 |
馬場 久志 東京大学, 教育学部, 助手 (30208714)
竹綱 誠一郎 新潟大学, 教育学部, 講師 (90188201)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1988年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 動機づけ / 知識獲得 / 理解 / 社会科学習 / プライミング効果 |
研究概要 |
1.社会科授業の観察 小学校3年生の社会科授業の一単元を継続的にビデオ録画し、教師と生徒達との間のコミュニケーションに注目し、知識獲得の過程と理解変容のようすを分析した。生徒達が家庭で調べて来る知識や疑問が、授業の進行の核になっていることが明らかになった。家庭で調べて来る頻度と教室内での発言の回教との相関係数は0.62であったが、良く調べて来ても発言しない子、調べることは少ないが良く発言する子など、個性が見られた。教師は論点(疑問点)が明確に生徒に伝わるように、対立する意見の型で発問し、生徒の好奇心、探究心を喚起することが重要であることがわかった。家庭で何を調べれば良いのかがはっきりわかるように授業をしめくくることも重要であった。 2.2名の特徴的な生徒に注目し、この生徒の理解の変容過程を詳しく追跡した。新しい知識を与えたり、新たに説明してやれば、すぐに生徒の理解状態を変えられると、一般には考えられがちだが、実際にはなかなか各人の理解は変容しないことが確認された。たとえば、寒い想いをしてみかんがりをした子どもは、「みかんは暖かい所にしかできない。」という証拠をいろいろ提示され、自分でも調べたにもかかわらず、「みかんは寒いところでもできる。」と言う自分の意見を変えようとしなかった。 3.記憶実験 知識がどのように関連して記憶されているかを調べるために、プライミング効果の測定という方法がある。この測定、実験を可能にするシステムをコンピューター上に実現した。実験材料として、単語、文、文章が使えるように工夫して、データ収集を開始した。
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