研究課題/領域番号 |
63510049
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
心理学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
宮岡 徹 大阪大学, 教養部, 助手 (00111815)
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研究分担者 |
佐藤 愛子 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (30031678)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 機械受容感覚 / 振動感覚順応 / 機械受容器 / 振動検出閾 / 空間的加重 |
研究概要 |
本研究では、ヒトの皮膚機械受容感覚の順応現象のメカニズムを明らかにするために、空間的要因・時間的要因の二側面からの測定と考察をおこなった。 1.空間的要因についての研究では、第1実験で皮膚の部位(手指末節と母指球)に依存して、同一の順応刺激に対する順応量が互いに異なる(手指<母指球)ことを確かめた。手指の方が母指球より機械受容器密度が高いことから、順応に関与する機械受容器数と順応量との間に関連があると推測し、皮膚の同一部位に大小2種の接触子を用いて順応刺激を提示する第2実験をおこなった。その結果、大接触子の順応量は小接触子のそれより少なくなるというデータが得られ、第1実験の知見と一致した。この順応現象を説明する生理学的メカニズムについて考察し、順応の進行とともに、 (1)機械受容器の神経発射閾値が上昇する (2)機械的刺激と神経発射の関係をあらわす刺激・応答関数の勾配がゆるやかになる の2点を仮定すると、第1、第2実験の結果を矛盾なく説明できることがわかった。これらの仮定のうち(1)は既に認められているが、(2)は神経生理学的実験で確かめる必要があり、現在実験を計画中である。 2.時間的要因に関しては、順応刺激を連続的に提示した場合と断続させつつ提示した場合についての順応量を測定し、刺激の連続・断続が順応にどのような効果を持つかを調べた。実験の結果、断続条件の場合は連続条件の場合より有意に少ない順応量を示した。順応刺激の断続の仕方と順応量との関連を詳細に調べる実験、および刺激提示時間条件と順応量の関係を説明するモデルの作成については現在準備中である。
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