研究課題/領域番号 |
63510117
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 常葉学園浜松大学 |
研究代表者 |
原田 克己 常葉学園浜松大学, 経営情報学部, 教授 (20049878)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1990年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1989年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1988年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 私学経営 / 地域 / アカデミズムの地域化 / 大学の地域化 / アカデシズムの地域化 / パ-トナ-シップの形成 / 学校法人グループ / 経営崩壊 / 財政力基盤 / 第三セクター的私学経営 |
研究概要 |
私学も立地産業である。それだけに私学経営にとって“地域"はきわめて重要な存在であることはたしかである。しかしここで地域を間題にするのは立地論からの視点ではない。 大学の設置目的はいまさらのべるまでもなく教育と研究にある。今日の大学はややもすれば教育機関としての存在にウエイトがかけられ、研究機関としての存在が軽視されがちな部分が大きくなっている。しかしそれでもなお大学が社会から負託されているのはアカデミズムの維持である。専門学校に対する評価が昂ってきていることを否定するものではないが、それでもなお短期大学の方が社会的信頼度ははるかに高い。それはとりもなおさずアカデミズムの面で短期大学の優位性への評価が社会には存在するからである。 このようにみてみると、私学経営にとってもっとも重視すべき“地域"とはまさにアカデミズムの地域化をはかるための“地域"ということでなければならない。 愛知大学は旧制の私学、すなわち旧制の学位審査権をもつ戦後最初に生れた私学である。立地したのは豊橋である。大学の立地点としては限界ともいえる辺境地であったといってよい。私学は東京、京阪神以外には存在しえなかった時代である。 こうした立地条件を克服するため、愛知大学は発足当初から地域へのコミットを積極的におこなった。その具体策は総合郷土研究所および中部地方産業総合研究所の設置による地域問題への積極的なアプロ-チである。多くの地元国立大学が地域問題にはたしたオピニオン・リ-ダ-的役割とはことなって、地域問題の政策的トレ-ガ-的役割を組織面からはたした愛知大学の発展史は、今日の新興地方私学にきわめて大きな示唆を与えてくれる。
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