研究課題/領域番号 |
63510147
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 山口女子大学 |
研究代表者 |
酒井 ツギ子 山口女子大学, 文学部, 助教授 (00186991)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1989年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 大学の自由化 / 学生の権利 / イタリアの大学改革 / 後期中等教育 / マトゥリタ試験 / リチェオ / イタリアの教育統計 / イタリアの生涯教育 / イタリアの教育改革 / 大学入試制度 / カリキュラム改革 / イタリアの進路指導 / 教師養成制度 / 〈五月革命〉 / 障害児の統合教育 / 大学教育と生涯教育 / 〈150時間〉 |
研究概要 |
本研究の成果の概要は、以下の4項にまとめられる。 先ず第1項は、1968年以降のイタリアの教育改革の皮切りとなった大学改革を、その根源的理念である自由と平等の実現のために断行した国立大学における人試撤廃に関する実態とその影響についての分析考察である。ここでは、履修計画の自由、学生の大学自治への参加、出席の理由、在学期間や試験制度について検討を加えるとともに、医学部の学生の急増、留年や退学の実態を現象画からと統計上から分析し、現状を明らかにした。 第2項は、大学改革の結果、必然的となった後期中等教育制度に関する改革構想について、その骨子と背景を可能な限り明らかにした。イタリアでは、全学校体系の学習の継続性が追及されてきていることが伺え就中、後期中等教育と大学教育との勉学継続のための構造的整合性を如何に確立するかを、長期間にわたって検討中であるが、現時点で入手しえた最も新しい資料により、その機構を明らかにした。 第3項は、高等学校の卒業資格試験であり、且つまた、大学入学に当たっての、唯一の知的水準についての試験であるマトゥリタ試験について、その最新の改革法案を翻訳し、新たな方向づけが確認できた。 第4項は、大学開放と共に、イタリアの教育改革が、成人教育及び生涯教育にとって、極めて進取の気性に富んだものである事を、制度上、更には教育状況から明らかにした。即ち、23才以上の者に与えられている大学入学資格試験の受験条件への大幅な配慮、生涯教育的視点からの大学の実態、労働者に与えられている150時間の学習保障時間についての考察を詳細に行なうことができた。 その他、イタリアの教育状況を知るうえで基礎的・特徴的と思われる教育関係の統計資料を翻訳し教育関係者の便に付すことができた。
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