研究課題/領域番号 |
63510149
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
|
研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
武藤 文夫 立教大学, 文学部, 助教授 (20103898)
|
研究分担者 |
上田 薫 都留文科大学, 学長 (60062410)
|
研究期間 (年度) |
1988 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1989年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 長期継続研究 / 公立小学校 / 全校による / 一人ひとりを生かす / カルテ / 座席表 / 公的場での表出 / 自己反省 / 長阪栄一校長 / 上田 薫 / 公開研究会 / 公刊著作 / 教師集団 / 子どもの成長 / 座席表授業案 |
研究概要 |
昭和63年度に行った調査・資料収集をもとにその分析と総合をはかり、結果を『安東小学校の実践に学ぶーカルテと座席表の22年ー』(黎明書房・平成元年11月1日発刊)として公刊した。添付しましたから参照して下さることを願う。 研究テ-マである「公立小学校の全校による長期継続研究の成立要因ー昭和40年代以降の教育方法の思潮を背景とする実証的研究ー」はほぼ予定する概要を得ることができた。一言にして要約すると、生命体としての研究実践の組織体を形成し得た、ということに安東小学校に代表される公立学校の全校をあげての長期的研究の骨格が見定められる。初期におけるリ-ダ-としての学校長の力量、研究組織の有機的結合、全国公開研究会、公刊著作、父母の支援、外部からの励ましと助力、研究OBの介添、学者の協力と指導、教育委員会との交流、等々そのおもな成立継続要因である。これらの諸要因を生命体としての研究実践の組機体へと形成したところに安東小学校の実践研究の現実があり秘訣がある。 これらを五項にまとめ、それを有機的に構造づけたのが著作の終章、256頁の図である。ひとりひとりを大切にする、ひとりひとりを生かす、という研究実践のテ-マ、公的場での成果の表出、たえず自己反省を可能とする研究のあり方、生きてる人間をよりよく知る具体的方法(カルテ、座席表)、無理な背伸びをやめ日常淡々と自分の素面を提示しての実践を推進する哲学、これらが車輪のごとく結合して長期継続研究を実現している実態をあきらかにしたのが本研究であり、そのまとめとしての著作である。 今後の展望として、より細密なデ-タ収集による肉付けが必要であることと、個別・個性化教育の広範な実践研究をふまえての全体的な位置づけが望まれることが1つある。継続的に研究することを予定している。
|