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長期入院児の授業に関する臨床的研究

研究課題

研究課題/領域番号 63510164
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 教育学
研究機関国立特殊教育総合研究所

研究代表者

近藤 久史  国立特殊教育総合研究所, 病弱教育研究部, 主任研究官 (60132718)

研究分担者 矢吹 和美  国立特殊教育総合研究所, 病弱教育研究部, 室長 (70099943)
研究期間 (年度) 1988 – 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1989年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1988年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード授業 / 長期入院児 / 進行性筋ジストロフィ-症 / 危機 / 内的体験 / 意識 / 癒し / 自己表現 / 一般慢性疾患児 / 心理的問題 / 授業記録 / 授業分析 / 教材の発掘 / 問い / 病弱教育
研究概要

授業は、知識や技能を習得する場であると同時に、人間形成の場である。特に、長期入院児にとって授業は、教材を通じて人と出会ったり、物を創ることによって様々な経験をする重要な場である。長期入院児は、病院で身体活動の制限や生活上の様々な規制を受けている。長期入院児は外に出ておもいっきり体当りして物事を知るという機会も少ない。長期入院児にとって授業は、直接経験しなくても、教材を通して考え、想像することによって体験していくことができる。また、授業の場は、長期入院児にとって他者の存在を意識しながら自己表現することによって自己の在り方を変えていく重要な機会でもある。自己変革の場としての授業は、将来社会に出るときのための準備ではなく、長期入院児にとって、いまここに正に生きつつある形において意味のあるものでなければならない。
本研究では、病弱養護学校の高等部の精神遅滞を伴う筋ジスの生徒(重複障害学級)の「養護・訓練」の授業を研究の対象とした。一人の教師が描いた絵(合計10枚程描かれた)をめぐって、教師と生徒が語り合う授業であった。生徒のケ-スカンファレンスや授業逐語記録を分析した結果、以下のことが示唆された。1.教師と生徒が授業で直接的な関係を結ぶには、教師のオリジナルな教材を用意する必要がある。2.オリジナルな教材での授業は、教師と生徒が共有の世界を創造することが可能になる。3.授業は、生徒の非日常が現れやすく、授業を通して日常の問題を克服することができる。4.生徒の自己表現が人生を拓くものにつながっていくことがある。5.授業は、生徒にとって、浄化(カタルシス)と癒し(ヒ-ル)の力を備えている。

報告書

(3件)
  • 1989 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 近藤久史: "長期入院児の授業研究ー癒しとしての表現ー" 国立特殊教育総合研究所研究紀要. 第17巻. 115-123 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 矢吹和美: "日本特殊教育学会第27回大会発表論文集" 認識の転換にかかわる授業の可能性について(4)ー問いと意味連関ー, 1989

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] HISAFUMI KONDO: "A STUDY OF TEACHING-LEARNING PROCESS OF LONG-STAY STUDENTS IN HOSPITAL -HEALING THROUGH SELF-EXPRESSION-" BULLETIN OF THE NATIONAL INSTITUTE OF SPECIAL EDUCATION, VOL.17, 108-115, 1990.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] KAZUMI YABUKI: "ABOUT THE CHANGE OF COGNITION IN LESSONS -THE RELATIONSHIP OF QUESTION AND MEANING-" THE REPORT OF THE JAPANESE SPECIAL EDUCATIONAL SOCIETY, 27TH, 346-347, 1989.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 近藤久史: "長期入院児の授業研究ー癒しとしての表現ー" 国立特殊教育総合研究所研究紀要. 第17巻. 115-123 (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 矢吹和美: "認識の転換にかかわる授業の可能性について(4)ー問いと意味連関ー" 日本特殊教育学会第27会大会発表論文集. 346-347 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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