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古墳時代における墳墓と集落との消長関係について

研究課題

研究課題/領域番号 63510230
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 考古学
研究機関(財)古代学協会

研究代表者

川西 宏幸  (財)古代学協会, 研究員 (70132800)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1988年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード円筒埴輪 / 大型古墳 / 古墳編年 / 副葬品 / 集落遺跡 / 古墳の築造時期 / 政治勢力
研究概要

古墳の外表に樹立された円筒埴輪をとりあげ、まずその精細な編年を試み、これを五期に区分した。つぎに、円筒埴輪の特徴が判明し、かつ副葬品の内容が知られている古墳に注目し、副葬品の実測調査や集成に努めた。その結果、円筒埴輪編年は副葬品の面から検証されるとともに、副葬品の内容が不明な古墳であっても、築造時期が推定できるようになった。これらの成果に基づいて、大型古墳の編年に着手した。すなわち、畿内に数多く分布する大型古墳を所在地ごとに編年し、また畿外に散在する大型古墳について、従来よりも確度の高い編年が可能になったのである。なかには、これまで説かれてきた築造時期に変更をせまる例もみられ、たとえば崇神陵や景行陵は前期後葉に、応神陵は中期中葉に、敏達陵は後期前半に比定されるに至った。いっぽう、大型古墳の築造の隆替は、それを営んだ政治勢力の変動を物語と考えられるが、そこで、畿内、畿外の古墳時代の集落遺跡資料を集成し、集落としての盛衰を追跡し、そのうえで、大型古墳の築造との時期的な関連の有無について、考察を加えた。その結果、興味深い関連のあることが知られた。まず、大型古墳の造営は、近傍集落の隆盛をもたらすばあいが多くみとめられる点である。これは、九州地方についても、また関東・東北地方についてもいえるようである。ついで、中期において、須恵器生産、製鉄、玉造りなどの手工業に関わる生産集落遺跡が、拠点的に出現し、これも大型古墳の築造の動向と関係するらしい点である。たとえば、畿内では猪名川下流域、百舌鳥古墳群域、古市古墳群域が、畿内では埼玉県北部が、そうした拠点的地域として例示しうる。これは、中期古墳の被葬者の性格を考えうるうえで、重要な事実といえる。これらの成果の一部は、『古墳時代政治史序説』にとりいれて、公表した。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 川西宏幸: "古墳時代政治史序説" 塙書房, 1-530 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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