研究課題/領域番号 |
63530027
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
経済事情・政策学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
志村 賢男 広島大学, 総合科学部, 教授 (30066112)
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研究分担者 |
川邊 信雄 (川辺 信雄 / 川邉 信雄) 広島大学, 総合科学部, 助教授 (50153002)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1989年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1988年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 産業組織 / 中小企業 / 技術開発 / 融合化 / 企業活力 / 協同組合 / 商品開発 / 技術融合 / 事業化 / 開発資金調達 / 行政的支援 / 異業種交流 / 異業種提携事業 / 新産業システム / 融合化組合 / 中小企業組織化 / 経営イノベーション |
研究概要 |
産業・技術融合化といっても、3つの段階がある。第1は、異業種交流といった単純なものである。第2段階としては、技術開発で、これは現状ではかなり進展している。そして、第3の異業種連携事業という段階は、もっとも高度なものであるが、今のところ余り進んでいない。 全体的にみると、融合化の成果は必ずしも高くないようにも思われる。しかし、それは「共同事業によって得られた成果」に限定してのことである。とくに商品開発、連携事業が簡単に成果が上るようなものではないことは、むしろ当然といえよう。 しかし、融合化には別にもう1つの効果がある。それは、異業種交流によって得られた情報資源を利用して、参加企業がそれぞれの経営活動の中で付加することのできた成果である。この効果は決して少ないものではない。むしろ、ここに現在の時点における融合化事業の現実的成果があるとの見方も可能である。この調査研究の中でも次のような成果が確認された。 (1)生産性の向上、品質の改善等により、企業経営の安定化に寄与した。 (2)融合化組織への参加によって、情報収集の範囲が拡大・強化された。 (3)参加企業の本来的な取扱い製品の販売増加に寄与した。 (4)個別企業レベルのみならず、企業集団全体としての活性化への動機づけがなされ、これを契機に地場産業に連帯意識が育った。 以上の指摘に明らかなように、融合化の進展は、産業組織の活性化と新しい産業システム形成の原動力となっている。更に中小企業政策の今日的、究極的狙いともいうべき「中小企業者の意識改革」の水準にも新分的に到達し始めている」と結論することができる。
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