研究課題/領域番号 |
63530055
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
財政学・金融論
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
藤原 秀夫 同志社大学, 商学部, 教授 (10104613)
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研究分担者 |
杉江 雅彦 同志社大学, 商学部, 教授 (30066162)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 基軸通貨国 / 債務国 / 資本輸出 / マクロ経済分析 / 証券投資 / 変動相場制 / 為替相場のオーバーシューティング |
研究概要 |
1.基軸通貨国の債務国化の現状を基礎データによって整理し、その原因を地域別に明確にした。通常、日米間の関係が重視されるが、米国の債務国化に影響を及ぼしたのは、日本の経常収支の黒字だけではなく、西ヨーロッパ諸国の対米資本輸出、ラテンアメリカ諸国の対米銀行融資の増大などがあげられる。さらに、日米間の関係を部門別資金過不足分析により明らかにした。そのことにより、米国の財政赤字を日本の個人部門の貯蓄がファイナンスしていることが、定量的に明らかになった。 2.解放経済における伝統的なマクロ経済分析は、閉鎖経済の場合と同様に証券市場を明示的に分析にとり入れていない。これでは資本移動を分析することはできない。資本移動は今日の日米間の関係にみられるようにその主要な部分が証券投資形態である。証券市場を明示的に定式化した国際マクロ経済モデルを構築し非基軸通貨国の金融財政政策の分析を行った。自国証券から外国証券へ需要をシフトさせるような政策はデフレ的であることを明確にした。また、それと同じように財から自国証券へ需要をシフトさせるようにする政策もデフレ的である。 3.現在の国際経済は、調整スピートがきわめて速い金融資産市場をもっている。変動相場制下ではこのことはとりわけ大きな意味をもっている。この点を、マクロ経済分析における期首分析の手法を適用して、分析した。その結果、調整スピートの相違が、為替相場のオーバーシューティングおよび乱高下の原因となることを明らかにした。 4.さらに、財市場が不均衡で、ゆっくりと均衡化に向かう場合も、為替相場がオーバーシュートすることを明確にした。
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