研究課題/領域番号 |
63540018
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学・幾何学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤田 隆夫 東京大学, 教養学部, 助教授 (40092324)
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研究分担者 |
小林 亮一 東京大学, 教養学部, 助教授 (20162034)
深谷 賢治 東京大学, 教養学部, 助教授 (30165261)
堀川 頴二 東京大学, 教養学部, 助教授 (40011754)
及川 広太郎 東京大学, 教養学部, 教授 (40012265)
杉浦 光夫 東京大学, 教養学部, 教授 (50012258)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 射影多様体 / 偏極多様体 / 断面種数 / 随伴直線束 |
研究概要 |
1.断面種数による偏極多様体による分類については、随伴直線束の研究が有効であることが判明し、原理的には分類が可能であることが示された。しかし現実に分類を完成するには多くの具体的課題を解決していかねばならず、そのための方法論はかなり強力になってきてはいるが未だ万能ではない。本年度の現状では、断面種数が2以下の場合については、若干の未解決問題もあるとは言えほぼ満足すべき結果を得るに至ったが、断面種数3以上の場合はほとんど未開拓なままである。ただ、線繊面にのみ限れば、上記の方法論によりコンピュータープログラムが作成でき分類表を得ることができるようになっている。 2.多様体として特異点をもつものも含めて考えることにすると、さらにいろいろの問題や困難が生ずる。代表者はそこで偏極構造を一般化して概偏極構造、つまり必ずしも豊富とは限らぬ直線束による構造をも考えることを試みた。このように視野を広げることにより双有理同値、双有理モデルなどの双有理幾何の方法論が移値できるようになる。こうして、3次元での双有理幾何の近年の華々しい成功の一つの帰結として、偏極多様体ないしは概偏極多様体に関するいろいろな問題が少くとも3次元以下では解決した。高次元でも双有理幾何の極小モデルの理論が完成すれば概偏極多様体の研究も進むことが確かめられている。 3.射影多様体は一つには偏極構造をもつ偏極多様体と把握することが重要な見方であるが、他にも多くの立場があり、互いに関連しあっている。双有理幾何の方法論が上記のように偏極構造の研究に有効であるのはその一例である。こうした関連分野の情報の相互交流は、本年度に於いても将来においても重要である。
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