研究課題/領域番号 |
63540057
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学・幾何学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
矢野 公一 九州大学, 理学部, 助教授 (60114691)
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研究分担者 |
野間口 謙太郎 九州大学, 理学部, 助手 (60124806)
中尾 充宏 九州大学, 理学部, 助教授 (10136418)
吉田 正章 九州大学, 理学部, 助教授 (30030787)
西川 青季 九州大学, 理学部, 助教授 (60004488)
塩濱 勝博 九州大学, 理学部, 教授 (20016059)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1988年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 拡大写像 / 分岐 / ピンチング問題 / 調和的ケーラー葉層構造 / ヒルベルトモジュラー多様体 / 一意化微分方程式 / 二階線型楕円型境界値問題 / 予測確率 |
研究概要 |
代表者はS'の拡大写像の実解析的パラメーターによる分岐2x+a+bcosxのシミュレーションをパーソナル・コンピューターを用いておこない、値bが大きいときは写像が位相推移的、即ち拡大写像と位相共役となるパラメーターaの値はカントール集合をなすこと、このギャップは各有理数に対応していることを数値実験的に確認した。 関連分野において、微分幾何学では、塩濱は大津、山口とともに、力学系的手法を用いて、正曲率コンパクト多様体が標準的球面と微分同相となる為の必要十分条件を体積に関する評価で与え、曲率の上限に対する制限を除いてもかような多様体が標準的球面にHausdorff収束する事を示した。力学系と密接な関係をもつ葉層構造論に於ては、西川はTondeurとともに、コンパクト多様体上の調和的ケーラー葉層構造の横断的無限小自己同型のなすリー環の構造を調べ、とくに横断的スケーラー曲率が一定な場合に、松島-Lichnerowitz型の分解定理を証明した。微分方程式論では、吉田は佐々木とともに、二変数で階数が4の線型偏微分方程式に対し基本定理を確立し、その応用としてあるヒルベルトモジュラー多様体上の一意化微分方程式を構成した。数値解析の方面では、中尾は、シャウダーの不動点定理に基く解の存在、一意性、存在領域の立証を行う計算機アルゴリズムを与え、簡単なポアソン方程式に対する有限要素近似解とその誤差評価結果とを用いて自動的に解の存在集合を生成する手順を示すなど、二階線型楕円型境界値問題の弱解の存在を計算機によって検証する方法を確立した。統計学では、野間口はToshioとともに、ランダムベクトル(X、Y)が(p+q)次元であって楕円型分布に従う場合、Xの値が与えられた時のYの条件付分散をXに基づいてYの各要素の順序を正しく予測する確率を最大にする手法とのかねあいで特徴付けることに成功した。
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