研究課題/領域番号 |
63540102
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解析学
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
澤島 侑子 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (50017175)
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研究分担者 |
塚田 和美 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (30163760)
桂 利行 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (40108444)
藤原 正彦 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (00087074)
竹尾 富貴子 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (40109228)
渡辺 ヒサ子 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (70017193)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1988年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 正作用素 / スペクトル性 / C^*一代数 / シンプレックス空間 / Korovkin型定理 / Feynman積分 / 双曲型方程式 / 共形場の理論 |
研究概要 |
一般研究交付申請書に記載した研究実施計画に従い研究を行った。 1.simplex空間とC^*-代数を含む適切な空間上の正作用素の性質調査について:simplex空間とC[^<*]>-代数を共に順序Banach空間とみて、その順序とノルムが或る関係をみたすF-空間を考えた。F-空間上の正作用素のスペクトル性として、sinplex空間やC^*-代数の場合に成立したスペクトル性の一部は保存されること、しかし保存されない性質もあることが判明した。 2.ポテンシャル論における順序関係の抽出と有効性について;ポテンシャル論に於いて有効な働きをするCapacityの性質を抽出し、その基礎に可算劣加法的汎関数を考え、これに関するBanach束を構成し、この上の正作用素列の収束をしらべた。そしてKorovkin型の収集定理が成立することが得られた。この結果は既に知られるKorovkin型の諸定理を含み、ポテンシャル論への応用も出来る。関数方程式に関連した結果としては、経路上に、L[^<2]>における作用素を値とする適切な測度を求め、この測度による積分を定義した。この積分を用いて双曲型方程式に対するコーシー問題の解を表わす事に成功した。この積分は、物理学で既に実用されているFeynman積分を数学的に明確に定義したものとも考えられる。ポテンシャル論に関する上記の結果は分担者渡辺ヒサ子、関数方程式に関する結果は竹尾富貴子によって得られた。 3.上記竹尾による積分は無限次元多様体上の積分を考える第一歩とも考えられる。Rieman多様体の曲率斉次な超曲面の分類にはついて塚田和美が、代数多様体の有理点・整数点の分布について藤原正彦がそれぞれ興味ある結果を得た。また、桂利行による共形場の理論は物理学との関連においても面白い成果と思える。その他、常微分方程式、有限群、グラフ理論に関連した成果も、払田千鶴子教授、榎本陽子等によって得られた。
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