研究概要 |
初期値問題が、C^∞級関数の枠で、適切であることにより、双曲性を決定する(特徴付ける)問題は、多くの研究者の興味を引いている。ここ20年程の研究代表者等の成果は、本質的に変数係数に対しては顕著な結果を与えているが、定数係数との関連迄こめて考えると未だ難しい問題が多く残されていると言わざるを得ない。例えば、重複変一定の極め簡単な作用系であるにかかわらず、段階として楕円型作用系を付加した時適切になることが分っている。即ち〓^2_t+a(t,x)|D|、但し、a(t,x)≧δ>0、(t,x)〓(0,∞)×〓は、C^∞ー適切である。こうした例は、応用上最近重要であり、これを例とした一般論の展開等は、上述の問題への出発点となるであろう。
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