研究課題/領域番号 |
63540149
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
赤平 昌文 筑波大学, 数学系, 教授 (70017424)
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研究分担者 |
久保川 達也 筑波大学, 数学系, 助手 (20195499)
南 就将 筑波大学, 数学系, 助手 (10183964)
白石 高章 筑波大学, 数学系, 講師 (50143160)
笠原 勇二 筑波大学, 数学系, 助教授 (60108975)
神田 護 筑波大学, 数学系, 教授 (80023597)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 高次漸近理論 / 両側ワイブル分布 / 最尤推定量 / 漸近有効性 / 漸近欠損性 / ジャックナイフ推定量 |
研究概要 |
従来、高次漸近理論において正則条件が仮定されて論じられることが多い。そこで正則条件が必ずしも成り立たない場合に、正則な場合と同様な結果が得られるであろうかという問題が生じる。本研究では両側指数分布を含む指数α(1<α<3/2)をもつ両側ワイブル型分布の場合に、位置母数の推定問題について考察した。位置母数θをもつ両側ワイブル型分布では、θに関して最大尤度をもつ点において微分不可能となるために非正則な場合の典型的なものと考えられる。まず大きさnの標本に基づく2α次の漸近中央値不偏推定量の漸近分布の限界を2α次まで、すなわちn^<-(2α-1)/2>の次数まで求めた。また最尤推定量の漸近分布を2α次まで求めてその限界と比較することによって、最尤推定量が2α次の漸近的有効にならないことを示し、さらに最尤推定量の情報量損失も求めた。これらの結果は正則な場合と著しく異なるものである。 次に高次漸近理論において漸近有効推定量を区別するために、漸近欠損性の概念が有効である。一方、最近エフロン等がリサンプリング法を開発しその妥当性等について検討している。そこで本研究では、高次漸近理論の観点からリサンプリング法の1つであるジャックナイフ法による推定量の漸近欠損量を真のモデルおよび仮定されたモデルの下で求めさらに仮定されたモデルの真のモデルからの「ズレ」についても考察した。その結果、適当な正則条件の下では、修正された最尤推定量に対するジャックナイフ推定量の漸近欠損量は、いずれのモデルの下でも、0になることが示された。また上で述べたモデルの「ズレ」はその分布がもつ局外母数の漸近的な動きと見なされ、さらにそれと局外母数の推定誤差との差が、真のモデルの下でのジャックナイフ推定量に対する仮定されたモデルの下でのそれの漸近欠損量になっていることも示された。
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