研究課題/領域番号 |
63540173
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般
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研究機関 | 名古屋大学 (1989) 愛媛大学 (1988) |
研究代表者 |
長岡 洋介 (1989) 名古屋大学, 理学部, 教授 (60022539)
山本 哲朗 (1988) 愛媛大学, 理学部, 教授 (80034560)
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研究分担者 |
山田 一雄 名古屋大学, 教養部, 教授 (10022542)
高野 健一 名古屋大学, 理学部, 助手 (00197112)
北川 高嗣 愛媛大学, 理学部, 講師 (60153095)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1988年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ヘリウム薄膜 / 超流動 / メゾスコピック系 / 2次元電子系 / バリスティック伝導 / アハラノフ・ボ-ム効果 / コンダクタンスの量子化 / コンダクタンスのゆらぎ / Newton法 / Hauklerの定理 / 境界値問題の解の事後評価 / 正則化法 |
研究概要 |
I.多孔質媒質に吸着したヘリウム4薄膜の超流動に関する研究は、前年度中に成果を得、論文も発表している。その後、小川信二教授(東大物性研)のグル-プで実験的研究がすすみ、われわれの理論と見事に一致する結果が得られた。その成果は、1990年3月に開催される日本物理学会年会において、特別講演として発表される。 II.メゾスコピック系における量子伝導の研究では、(1)サブバンド構造をもつ2次元電子系におけるゆらぎ、(2)バリスティック領域におけるコンダクタンスの磁場依存性、の2つのテ-マをとり上げ、研究した。 (1)では、サブバンド間の散乱がゆらぎの大きさを決める因子として重要な役割を果すことを明かにした。試料が大きく、電子が試料を通過する間にサブバンド間散乱がくり返し起きる場合は、電子系は1つの2次元系として振る舞い、ゆらぎは2次元におけるユニバ-サルな値になる。他方、試料が小さく、電子が試料を通過する間にサブバンド散乱が起きない場合は、n個のサブバンドを占める電子系はn個の独立な2次元系として振る舞い、ゆらぎは前者の√<n>倍になる。成果は量子力学の基礎国際シンポジウム(1989年8月、東京)において発表した。また、発表論文を執筆中である。 (2)では、バリスティック領域にある金属細線の有限な領域に磁場をかきたときのコンダクタンスを、解析的方法に数値的方法を援用して求めた。コンダクタンスは磁場とともに階段状の変化を示し(コンダクタンスの量子化)、またある磁場領域では波動関数の干渉によって振動する(アハラノフ・ボ-ム効果)ことを見出した。発表論文を準備中である。
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