研究課題/領域番号 |
63540197
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
宮本 重徳 大阪大学, 理学部, 教授 (70013638)
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研究分担者 |
北本 俊二 大阪大学, 理学部, 助手 (70177872)
常深 博 大阪大学, 理学部, 助手 (90116062)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1989年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1988年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | X線天体 / X線新星 / コンプトン散乱 / ブラックホ-ル / 中性子星 / X線放射 / 位相おくれ / 変動のおくれ / X線星 / X線放射メカニズム / 逆コンプトン散乱 / 宇宙X線塵散乱 / ブラックホール / X線星モニター観測 / X線星スピン周期変化 |
研究概要 |
『ぎんが』衛星に搭載したオ-ルスカイモニタ-(ASM)及び大面積比例計数管(I.A.C)の観測によりX線連星の時間変動を研究した。ASMによりいわゆるX線新星を13例以上発見し、その内GS2000+25及びGS2023+338はブラックホ-ル候補と考えられるものである。又、Cyg X-1及びGX339-4をI.A.Cにより観測しその時間変動を調べた。 GS2000+25は、1988年5月26日に発見した。その出現と消滅にいたるX線強度変化は、ブラックホ-ル候補天体のA0620-00に酷似している。 GS2023+338は、1989年5月21日に発見した。この天体は、5月21日から6月1日迄は、秒から日のオ-ダ-の時間スケ-ルで、強度がファクタ-500にも増減する激しい時間変動を示した。その後は、Cyg X-1のlow stateに於ける様な短時間変動が残り、激しい長時間変動は影を潜めた。この比較的静かな時期のパワ-密度スペクトル、時間変化の遅れの構造は、Cyg X-1に良く似ていることを見いだした。 Cyg x-1のI.ACによる観測デ-タを詳しく調べることにより、時間変動の遅れはCompton散乱モデルでは説明できないことを見いだした。又、位相遅れ対フ-リエ周期相関図で2つ山構造があることを見付けた。これと観測されたパワ-密度スペクトルとを併せ検討することにより、Cyg X-1の時間変動に約0.7秒と0.2秒の2つの特性時間が存在することを見つけた。これらの位相遅れの構造は、1983年の『てんま』衛星による観測の時でもほぼ同じである。 GX339-4でvery high stateが存在することをASMの観測より見つけた。このstateでは、X線の時間遅れ-フ-リエ周期の構造が、約210^9cmコンプトン散乱雲によるとして説明可能である事が分かった。このことは、Cyg X-1のlow stateとは全く異なっており、very high stateでは、Jetが存在しているというモデルを検討している。
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