研究課題/領域番号 |
63540200
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 宇宙科学研究所 |
研究代表者 |
芝井 広 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 助手 (70154234)
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研究分担者 |
舞原 俊憲 京都大学, 理学部, 助教授 (90025445)
奥田 治之 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 教授 (50025293)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1988年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 星間物質 / 遠赤外スペクトル線 / 星生成領域 / 銀河構造 / 気球観測 |
研究概要 |
我々は昭和63年度に行った気球観測に、著るしい成功を収めることができた。観測装置はすべて我々が開発したもので、米国パレスティン気球基地において、2度(2夜)の気球観測を行った。また、気球高度から周波数スイッチングという新しい手法を世界に先駆けて試み、成功させた。 この観測において多数の天体から様々のデータを得た。例えばM17と呼ばれる代表的な星生成領域では、HII領域と分子雲の間に存在すると考えられていたCII領域の様子を明確に浮かび上がらせることができた。またNGC6334においては、HII領域がないのに強いCII領域を持つ天体(原始星)の存在を明らかにした。 このCII領域はいずれも光解離領域モデルとおよそ一致するが、この存在する広がりは予想をはるかに超える広いものであった。またその放射エネルギーは[OI]、[CII]2本の遠赤外スペクトル線だけで、星間ガスのエネルギー放出量のほとんどをまかなうほど大きいことも証明された。さらに、この[CII]線は銀河面上の広い領域から放射されていることも今回の観測で明らかになった。 我々の観測装置はこの種の観測においては世界でも最も効率的で強力なものであることが、今回の成功によって証明された。さらにこれを発展させて、宇宙における物理現象の解明に大きい貢献をするべく、新しい気球観測計画の検討を精力的に進めている。
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