研究課題/領域番号 |
63540221
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核・宇宙線・素粒子
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
牟田 泰三 広島大学, 理学部, 教授 (80025353)
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研究分担者 |
小平 治郎 広島大学, 理学部, 助手 (40127080)
喜久川 政吉 広島大学, 理学部, 助教授 (30033830)
米澤 穣 広島大学, 理学部, 教授 (70033800)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
600千円 (直接経費: 600千円)
1989年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 自発的対称性の破れ / 電弱理論 / ワインバ-グ・サラム模型 / ヒッグス機構 / 量子色力学 / カラ-対称性 / クォ-ク / 弱ゲ-ジボソン / 対称性の自発的破れ / ゲージ場理論 / 有効ポテンシャル / 複合場 / 相転移 / 強結合ゲージ場理論 / 重イオン反応 |
研究概要 |
Dynamical symmetry breakingを調べるための定式化を初年度に行なっい、有効ポテンシャルを用いた新しい方法を開発し、ゲ-ジ依存性に関する恒等式を導いた。この一般的方法を具体的模型に適用するのが、今年度の課題であった。電弱理論のヒッグス機構を動的模型によって理解しようとする試みは、テクニカラ-模型以来繰返し続けられている。最近、南部、ミランスキ-・棚橋・山脇・マルシアノ等は、トップクオ-クが非常に重いという事実に着目し、その凝縮によってヒッグス機構が説明できる可能性があることを指摘している。しかしながら、この機構によると、トップクオ-クはすでに発見可能な領域にあることになる。本研究では、凝縮する粒子として、量子色力学のカラ-対称性SU(3)の高次表現に属するクオ-クを考えた。これらのクオ-クは、大変重く、現在まだ発見されていないと考えられる。それらの中でも、6次元表現のクオ-クが最も軽いと考えられ、ヒッグス機構を説明するのに最も大きな寄与をするはずである。この仮説から出発して、シュヴィンガ-・ダイソン方程式の解を調べることによって、事実、6次元クオ-クの凝縮が起ることを見出した。この機構によって、ヒッグス機構が説明でき、通常のクオ-クの質量がなぜ小さいかを説明することが出来る。また、弱ゲ-ジ粒子の質量を計算することができ、それを6次元クオ-クの質量の関数として表すことができる。弱ゲ-ジ粒子の質量は、最近のセルンの実験によって良く分っており、これを用いることによって、逆に6次元クオ-クの質量を推算することができる。計算の結果、6次元クオ-クの質量として350GeVを得た。これをもとに、6次元クオ-ク現象論を展開した。
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