研究課題/領域番号 |
63540236
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
近藤 泰洋 東北大学, 工学部, 助教授 (20013534)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 光化学反応 / 光誘起構造変化 / フレンケル対生成 / 無輻射遷移 / 時間分解ラマン分光 / 光カロリメトリー分光 / 二次ラマン散乱スペクトル / ハロゲン化銀 |
研究概要 |
本研究課題に於ては、高純度臭化銀単結晶を作成し以下の研究を行った。 1)ピコ秒時間分解分光による光誘起化学反応の検出 モードロックアルゴンレーザーとキセノン励起色素レーザーを同時に用いることにより、臭化銀中に生成された反応生成物によるラマン散乱光の検出を試みた。用いたアルゴンレーザーが老化していたこと、及び試料温度が充分低くならなかったことにより反応生成物の検出はできなかった。しかし同時に行った臭化銀固有の二次ラマン散乱スペクトルについては、液体ヘリウム温度に於けるスペクトルが得られた。このスペクトルはこれまで測定されてないものであり、今回の測定が初めてである。得られた結果を中性子散乱から求められているフォノンの分散式と比較し、縦音響フォノンと縦光学フォノンとの電子格子相互作用が主要であることを明らかにした。この結果は光化学反応を引き起こす格子の動きを考える際に重要な情報となろう。 2.光カロリメトリー分光による光誘起化学反応の検出 光カロリメトリー分光では、結晶中に入射したエネルギーと、結晶から放出されたエネルギーを検出することができ、両者の差から結晶中に何らかの形で蓄積されたエネルギー(反応生成物の生成エネルギー)を推定できる。この分光システムを高分解能化することにより、臭化銀・塩化銀の間接励起子吸収端付近での励起子消滅、事由電子-正孔の再結合と光化学反応との間の関係を調べることが可能となった。得られた成果は次の通りである。間接励起子を生成すると、寿命の長い(数十分〜数時間)準安定状態が生成される。帯間励起では浅い電子中心と自己束縛正孔が生成され数秒以内に消滅する。間接励起子状態から生成される反応物は格子間銀イオンと銀イオン空格子点の対であろうと推定される。このように格子間銀イオン生成を直接示したのは本研究が初めてである。
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