研究課題/領域番号 |
63540262
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性
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研究機関 | いわき明星大学 |
研究代表者 |
沢田 正三 いわき明星大学, 理工学部, 教授 (60015998)
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研究分担者 |
鈴木 晴彦 いわき明星大学, 理工学部, 助手 (30201578)
高重 正明 いわき明星大学, 理工学部, 助教授 (70114527)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ペロブスカイト / 酸化タングステン / 酸化モリブデン / 金属絶縁体転移 / 相転移 / 電気抵抗 / 電気伝導 / 電気伝導性酸化物 |
研究概要 |
ペロブスカイトABO_3構造のAサイトを取り去ったBO_6八面体ネットワークにより構成された構造をもつWO_3及びそれに極て近い構造をもつMoO_3について、電気伝導的側面に重点をおいた研究を行った。 1.WO_3系 多分域結晶を用いて、直流4端子法による電気抵抗の温度依存性を測定した。測定温度範囲は-50℃より+100℃である。この温度範囲では従来、2つの構造相転移点(-40、17℃)の存在が報告つれているが、-40℃の相転移点を高温側から通過させることが、抵抗の著しい増大を観測した。ただしこの変化は加熱時には可逆的ではない。加熱時には多少の抵抗の減少は相転移点で観測されるが、元の値には復帰しない。一方17℃の相転移点での異常は今のところ再現性のある結果を得ていないが、この転移はかなりの熱履歴を伴っているものと推測される。-40℃の転移と17℃の転移とはある程度関連している可能性もある。 Agを添加した焼結体試料Ag_xWO_3を作製して、特に-40℃付近の異常がどのように変化するかも調べた。Agの添加量の増加とともにやや抵抗値の減少がみられるようであるが、相転移に及ぼす系統的な影響は今のところ観察できていない。 2.MoO_3 単結晶(D_2^<16>_h-Pnma)試料を用いて、室温以上600℃までの、へき開面(bc面)内の電気抵抗測定を同様に行った。当初予想していた通り、電極材質により温度依存性曲線には差がみられたが、白金ペースト電極を用いることにより、450℃、550℃付近で再現性のある電気抵抗異常を確認している。現在、熱測定も実施中であり、また過去に我々の得た誘電測定の結果も合わせて検討中である。
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