研究課題/領域番号 |
63540265
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
近 桂一郎 早稲田大学, 理工学部, 教授 (40063656)
|
研究期間 (年度) |
1988 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1989年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1988年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | 電気磁気効果 / 極性結晶 / 強誘電性 / 構造相転移 / Y3_<>Fe_5O_<12> / EuMn_2O_5 / 交流磁化率 / 磁気測定 / Y_3Fe_5O_<12> / 磁気対称性 / 鉛ペロブスカイト酸化物 / YIG / PbNb_<0.5>Fe_<0.5>O_3 / C_0Cr_2O_4 |
研究概要 |
1)YIGの電気磁気効果の原因に関する研究 従来の研究により、代表的なフェリ磁性体であるYIG(Y_3Fe_5O_<12>)は125K以下で1次の電気磁気効果を示すこと知られている。この結果はYIGが125Kに構造相転移をもち、対称中心を失うことを示唆する。この相転移の有無、起こりうる格子歪の性質を明らかにするために、電場磁場冷却が77Kのメスバウア-スペクトル、特にその4重極分裂に及ぼす効果を調べた。また、誘電率の温度変化の測定からも、強誘電相転移の有無を調べた。両者の結果はそれぞれの実験精度内で構造相転移の存在に対し否定的であった。このことは、かりに相転移が存在しても、格子歪がきわめて小さいか、あるいは格子欠陥などの関与によって、結晶に極性が生じていることを示すと思われる。以上の結果について、論文を執筆中である。 2)微少な交流磁化の測定装置の開発 試料に直流高電圧と重畳した交流電圧を加えたときに発生する交流磁化を検出することにより、分極状態下で電気磁気効果が測定できる。この磁化検出を一つの狙いとして、簡単な構成で高い感度をもつ交流磁化測定装置を開発し、所期の性能を実現した。この装置は超伝導体の転移温度の決定などにも有用である。この結果についてはすでに論文で公表し、更に解説を執筆した。目下印刷中である。 3)その他の秩序磁性体の構造相転移に関する研究 EuMn_2O_5の単結晶を作成し、38Kに強誘電相転移とみられる相転移が存在して、しかも同時に自発磁化の現れることを見いだした。目下、これに関連する物質の電気磁気効果の研究を計画している。
|