研究課題/領域番号 |
63540303
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体地球物理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
石原 和弘 京都大学, 防災研究所, 助手 (30027297)
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研究分担者 |
井口 正人 京都大学, 防災研究所, 助手 (60144391)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1989年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1988年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 火山性地震 / 爆発地震 / 空気振動 / マグマの貫入 / マグマの噴出 / 比較研究 / 安山岩質火山 / マグマの上昇・発泡 / マグマの上昇・発泡・噴出 / B型地震 / 地盤変動 / ストロンボリ式噴火 |
研究概要 |
1.桜島火山のB型地震の分類 卓越周波数を基準に、火山性微小地震、いわゆるB型地震を短周期成分が卓越するBHと長周期成分が卓越するBLに区分して、それぞれの震源分布、初動分布、地盤変動および表面活動との対応関係を調べた。BHは桜島南岳の火道の中央部から下部付近(深度2-3.5km)で山頂部が隆起する段階で集中的に発生し、BLは火道上部(1-3km)で間欠的な火山灰・火山弾の放出および弱い空気振動を伴い山頂部が沈降する過程で群発する。以上の観測結果からBHはマグマの火道への貫入過程に、またBLはマグマの火口底への上昇噴出過程に関係することが分かった。 2.諏訪之瀬島と桜島の火山性地震の比較研究 (1)桜島で観測される火山性地震(3種類)および微動(2種類)の全てが諏訪之瀬島でも観測された。また、諏訪之瀬島の爆発的活動期に先立ち、桜島や浅間山と同様に、B型地震の発生頻度が観測された。これらの観測結果は、噴火活動にいたる過程で発生する地震・微動のタイプおよび発生様式には、安山岩質火山相互に共通性があることを示唆している。 (2)諏訪之瀬島の爆発的噴火に伴う地震動・空気振動の振幅・強度は桜島の爆発より小さく、BLより大きい。このことは、諏訪之瀬島の爆発が、放出火山灰量および火山弾の放出速度が桜島の爆発より小さく、BL群発より大きいことと対応する。また、地震動および空気振動の周期は桜島の場合より短い。このことは、諏訪之瀬島の火道の直径が桜島より小さいことを示唆している。
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