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短寿命励起三重項状態における分子の電子状態と磁気的性質

研究課題

研究課題/領域番号 63540330
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 物理化学一般
研究機関横浜国立大学

研究代表者

八木 幹雄  横浜国立大学, 工学部, 助教授 (00107369)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1988年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード電子スピン共鳴 / 時間分解ESR / 励起三重項状態 / 項間交差 / ゼロ磁場分離定数 / 光異性化反応
研究概要

1.スチルベンの77K剛性溶媒中の光異性化反応をESR法で詳細に調べた。トランス型からシス型へは光異性化しにくいが、シス型らかトランス型へは容易に光異性化がおこり、シス型のESR信号は観測されない。また、スチルベンの光異性化は励起-重項状態からのみでなく、最低励起三重項状態からも進行することがわかった。
2.4、4[^<1]>-ジアザスチルベンの励起三重項状態は無リン光性かつ短寿命であるため、時間分解ESR法が数少ない有力な研究方法である。エキシマーレーザーをパルス光源とする時間分解ESRの実験を行い、すべてのESR共鳴磁場を測定することに成功した。また、延伸高分子膜中に対象分子を部分配向させた試料を用いて、ESR信号の帰属を行った。その結果、最低励起一重項状態から三重項状態への項間交差は分子平面内の二軸方向の副準位に等しい割合で起こり、分子面外方向の副準位へは最も起こりにくいことがわかった。従って、4、4[^<1]>-ジアサスチルベンは最低励起三重項状態において、平面からあまりずれていない構造をとると結論された。
3.種々のニトロおよびジニトロナフタレンの最低励起一重項状態から励起三重項状態への項間交差の副準位選択性およびゼロ磁場分離定数を時間分解ESR法で調べた。特に、短寿命のために従来の定常状態ESR測定からは得られなかった。1、4-ジニトロナフタレンのすべての共鳴信号が観測され、ゼロ磁場分離定数が求められた。本研究から得られたゼロ磁場分離定数および寿命は、近接する3ππ[^<*]>状態と^3nπ^*状態との間に強い振電相互作用があることを示している。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 塩屋靖: Chemical Physics Letters. 154. 25-28 (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 八木幹雄: Journal of Physical Chemistry. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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