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高分子鎖の協同的形態変化を利用した対イオンの特異的相互作用の研究

研究課題

研究課題/領域番号 63540335
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 物理化学一般
研究機関名古屋大学

研究代表者

前田 悠  名古屋大学, 理学部, 助教授 (20022626)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード疎水相互作用 / 対イオンの特異的結合 / ポリペプチド二次構造誘起 / 蛋白ー界面活性剤相互作用 / リゾチーム / 蛋白の会合
研究概要

1.陽イオン性界面活性剤と陰イオン性ポリペプチドの相互作用に及ぼす疎水基の効果. 界面活性剤の疎水基の長さNcが増加すると、PGAのαーヘリックスもPSCMCのβ構造も、ともに効率良く誘起される。誘起の中点の濃度C_<1/2>とNcの間には、ヘリックスでは6≦Nc≦12の範囲でdlogC_<1/2>/dNc=-0.65の直線が得られたが、β構造では6≦Nc≦14の範囲では非線型であった。吸着した活性剤はβ構造では効率良く疎水領域を形成する。ヘリックスでは、会合によって初めて疎水領域が形成される。二次構造誘起に及ぼすイオン強度の効果も調べた。界面活性剤イオンに選択的な電極を作り、吸着量の測定をDTAイオンについて行い、二次構造誘起が見られなくても吸着が十分に起っていること、特にイオン強度の妨害が著しいこと等を見出した。DTA:ドデシルトリメチルアンモニウム:PGA:ポリ(Lーグルタミン酸)PSCMC:ポリ(SーカルボキシメチルーLーシステイン)
2.リゾチームと非イオン性界面活性剤の相互作用. 球状蛋白質の安定には疎水結合が重要な寄与をしていると考えられている。しかし非イオン性界面活性剤は蛋白質と殆ど相互作用しないと報告されている。典型的な球状蛋白であるリゾチームは生の状態ではヘキサエチレンオキシドドデシルエーテルとは殆ど相互作用せず、酸変性、熱変性において保護作用が認められた蛋白のSーSを還元、アセトアミド化すると、リゾチームはunfoldする。この状態では水への溶解性が低いが、トリス緩衝液に溶ける。この溶液中では会合数が30〜50であった。界面活性剤の添加と共に会合が解けて行くことを、透析平衡に基く吸着等温線と光散乱から確認した。残基当り 0.6モルの吸着量以上では、蛋白は会合せず可溶化されている。ミセルは存在していない。又この変化はCDスペクトルにも反映される。unfoldしたリゾチームは極めて疎水的であり、疎水結合により会合していることが示された。可溶化状態での蛋白はmolten globuleに近い状態であった。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] H.Maeda: Colloid & Polymer Science. 266. 248-253 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] H.Maeda: Macromolecules. 21. 1154-1158 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] A.Nakaishi: The Journal of Physical Chemistry. 92. 6161-6166 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] H.Maeda: The Journal of Physical Chemistry. 92. 4490-4498 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] M.Kimura: Biophysical Chemistry. 30. 185-192 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] H.Kanoh: International Journal of Biological Macromolecules. 10. 337-342 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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