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分子内回転に対する媒体の粘性効果

研究課題

研究課題/領域番号 63540337
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 物理化学一般
研究機関京都大学

研究代表者

原 公彦  京都大学, 理学部, 助手 (80025436)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード分子内回転 / 粘性効果 / 溶媒効果 / 高圧力 / 分子内エキシマー / Kramers式
研究概要

1.溶液中の化学反応は、溶媒の粘性によっておよぼされる摩擦効果に起因した影響を受ける。すなわち、その速度定数(k)は〓(ここでk_<TST>は遷移状態理論による反応速度定数)と表現されるが、ここに登場する透過係数(k)に対する媒体の粘性効果を明らかにする事が重要な研究課題とし存在する。
2.1.3ーd^0_1(1ーpyrenyl)propane(DPPと略す)における分子内エキシマー状態の生成は、分子内での"かさ高い"ピレン基の回転運動を伴う。この生成速度が溶媒の粘性によって著しい影響を受けることを、エキシマーけい光の量子収量および寿命の圧力依存性によって、実測した。その生成速度定数(k)は溶媒の種類、極性にはあまり依存せず、主として、溶媒粘度(μ)の関係として表現できることを見出した。すなわち、DPP分子は上述のkに対する粘度依存性を調べるための絶好の実験対象であることが明確となった。
3.kのμ依存性はKramers式で良く表現できることがわかった。すなわち、〓と表現できる。
4.このような研究に対して、高圧力実験法は、系のポテンシャルを大きく変えることなく、溶媒の粘度を連続かつ大幅に変化させることが可能であるため、非常に優れた研究手段であることがわかった。
5.今後、本研究結果を利用することによって、このDPPにおける分子内エキシマー状態の生成をプローブとして、ミセルや膜などの分子凝集体の内部の微視的粘性や内部構造を調べるという研究へと展開する計画である。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kimihiko Hara: Journal of Chemical Physics. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Kimihiko Hara: Journal of Physical Chemistry. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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