研究課題/領域番号 |
63540357
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学一般
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
中村 宏樹 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (10010935)
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研究分担者 |
白井 稔三 日本原子力研究所, 副主任研究員
染田 清彦 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (20206692)
岩井 正博 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (00193714)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1989年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1988年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 化学反応動力学 / 原子移行反応 / 超球座標 / 断熱近似 / 瞬間近似 / 回転遷移 / 独立事象近似 / カオス / ポテンシャルエネルギー曲面 / 反応断面積 / 反応速度 |
研究概要 |
1.超球座標系を用いた原子移行化学反応過程の量子力学的研究。 断熱近似・瞬間近似に基づいた定式化と数値計算用コ-ドの開発を行い各種応用計算を行った。反応断面積及び反応速度の評価を行った。また遠心力一定の近似を導入しその有効性を示した。超球座標の利用によりポテンシャルエネルギ-曲線を描く事によってポテンシャルエネルギ-曲面のトポグラフィ-の効果等を直接調べる事が出来る。以下の具体的反応系に対して成果が得られた。 (1)d+μt→dμ+t:断熱近似により精度良く扱いうる事を示した。 (2)Cl+HBr→HCl+Br:断熱近似により研究。遠心力一定近似の有効性、同位体効果、解析的取扱いの可能性等を示した。 (3)O+HCl→OH+Cl:やはり断熱近似により研究した。ポテンシャル曲面の効果、同位体効果等を調べた。実験とのよい一致、量子効果の重要性を示した。 (4)Cl+H_2→HCl+H:断熱及び瞬間近似により同位体効果等を系統的に調べた。 更に3原子系に対する厳密解用のプログラムの開発を始めた。 2.化学反応における回転遷移 IOSーDW近似及び独立事象近似を提唱し、H+H_2、D+H_2系に対する応用計算を行った。近似の有効性は示せたが、一般の反応系に適用出来る様にするにはプログラムの改良が必要である。 3.多次元衝突系における分離曲面と反応の解析。 反応モ-ドと他のモ-ドを位相空間内で分離する手法を開発した。これを用いて反応の定性的解析を行う事が出来ると同時に古典カオスとの対応をも論じる事が出来る。
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